私たち人類が生活している地上というエリアは、地球という惑星全体から考えてみると、ごく狭いエリアです。
地球の中心部にはマントルがあると考えられていますが、それは現代科学で調査危機を用いて測定した結果の推測であり、誰かが観測してきたわけではありません。
地球の内部を実際に見た人は存在せず、地球の内部には宇宙以上に謎が多いと言う科学者もいるほど、まだまだ未知の部分が大きいのです。
そのため、地球の内部には、まだ私たちが知らない神秘が隠されているかもしれません。
そんな地底の謎については、古代からさまざまな話が伝えられています。
地底には生物の住む世界があり、それらは地底王国、地底世界などと呼ばれる他、シャンバラ、アガルタ、アルザル などと呼ばれることもあります。
おとぎ話のように聞こえるかもしれませんが、古代から伝わるこのような話は現代になっても囁かれ続けています。



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地球の構造
まずは一般的に言われている地球の構造について説明します。
地球は外側から順に、地殻・マントル・下部マントル・D層マントル・外核・内核から構成されています。
地殻は相対的に軽い岩石でできていて、その厚さは5~70キロメートルと地域によって大きく異なっています。
惑星全体から見れば、この地殻は表面を覆う薄皮のようなものといえるでしょう。
その下部にあるとされるマントル層では、マグマのような高温で溶けた真っ赤な岩石がドロドロな状態で動いており、さらに内部には外核と内核があり、これはすさまじい圧力がかけられた流動性のある金属球だとも言うことができます。
つまり、私たちは巨大な金属の球の周りを包む薄皮の上に生息しているようなもので、地球内部を含む惑星全体で考えると、限りなく狭いエリアと言えます。
しかし、冒頭でお伝えした通り、このような一般に知られている地球内部の構造は推測にすぎません。
もちろん、多くの科学者たちも、ただ推測しているばかりではなく、地球の内部がどうなっているのかを実際に観測しようとしてきました。
1970年代、旧ソ連の科学者たちは、穴を掘って地球内部まで到達しようと試みました。
彼らは24年以上かけて、深さ12キロメートルの地点まで達しています。
しかし、先程述べたように、地殻の厚さは5~70キロメートルです。
マリアナ海溝の最深部が水面下から約11キロメートル地点であるという事実から考えても、これは地球のごく浅い層に穴をあけたに過ぎませんでした。
地球の半径は6371キロメートルであり、人類が地球内部に到達することは不可能であると逆に証明してしまう結果にもなりました。
つまり、私たち人類が地球について完全に知り尽くすのは、構造的にほぼ不可能なのです。
これは単純に物理的な問題だと言っていいのでしょうか?
地殻とは、地球内部に誰も到達できないようにするバリアのような役割を果たしているのだとすれば、地球の内部にはさらに大きな秘密が隠されているのではないかと想像することもできます。
実際に、地球の内部に広がっている地底世界を見たという人物の体験談があります。
地球内部の世界を見た人物
その人物とは、アメリカ海軍のリチャード・バード少将です。
彼の話は非常に有名なので、知っている方も多いでしょう。
第二次世界大戦が終結して間もない1947年、アメリカ海軍は、南極探検を目的としたハイジャンプ作戦を行いました。
アメリカ海軍がそんな時期に無人である南極の探検を行ったこと自体が謎とされ、さまざまな噂もありますが、何らかの理由により、軍事力と費用をかけてまで調査をする価値があると判断されたことは確かです。
このハイジャンプ作戦では、南極の沿岸を広い範囲にわたり航空写真を撮影することに成功し、科学的意義が評価されました。
しかし、5000名の兵士が帰路についた船上での記者会見で、バード少将がミステリアスな発言をしたことが注目されました。
「アメリカは敵対地域に対して至急防衛網を張る必要がある。次に起こる第三次世界大戦は、南極から北極までを信じられないスピードで飛ぶような兵器をもった相手と戦うことになるだろう。」
この発言内容は1947年3月5日付けのエル・メルキュリオ誌に掲載されています。
彼の発言の真意は不明とされていますが、この発言はアメリカ首脳部の不評を買ったようで、バード少将は帰国した途端に海軍病院に入院させられ、「南極で起こった全ての出来事を一切口外しない」という誓約書にサインさせられたといいます。
しかし、彼は亡くなる間際、関係者に自分の体験を詳細に公務証言し、南極での出来事の記録を残しています。
それによると、彼は南極を飛行中に数時間ほど行方不明になり、そのときに地底世界へ迷い込んだというのです。
彼の飛行記録によると、突然乱気流に襲われ、コンパスが効かなくなり、進路確認が不可能になったそうです。
しかし、しばらくして視界が晴れると、機体の下にはジャングルのある地底世界の光景が広がっており、山の向こうに草原と川が確認でき、マンモスと思われる大きな動物が歩いていたといいます。
その後、機体前方に街を発見すると同時に機体の操縦が効かなくなり、奇妙な二機の飛行物体に連れられて着陸させられました。
そして長身でブロンドの男性数人に街の中へと案内され、そこで「閣下」とよばれる人物と面会したそうです。
この人物は「マスター」と呼ばれる存在で、品のある初老の男性といった印象の人物だということです。
マスターは、地底世界とバード少将たちのいる世界について説明し、原爆の危険性についての警告を伝え、バード少将に生き証人として元の世界に戻るよう指示したといいます。
地底に広がる王国
バード少将の話と関連してよく語られるのが、地底王国「シャンバラ」の話です。
地球の構造についての概念はさまざまなものがありますが、実は地球は中身の詰まった球体ではなく、ゴムボールのように中空で別世界へ繋がっているという話は、古くから東西問わず言及されています。
さらに、地球内部にはいにしえの知恵と限りないパワーをもつ「地下の長老」たちが住んでいるといわれ、18世紀の天才数学者レオンハルト・オイラーは、地球内部の中心には太陽があり生物も存在すると考えていました。
古代チベットに伝わる地底王国シャンバラは、インドの「ヴィシュヌ・プラーナ」に描かれるシャンバラ島の伝説を継承したものです。
シャンバラについてもっとも体系的に書かれているのが、仏教の最終経典と呼ばれるチベット密教の「カーラチャクラ・タントラ」だといわれており、それを説いたのはゴータマ・シッダールタ(釈迦)です。
それによると、「シャンバラは雪と氷に閉ざされた北にある」とされています。
チベット密教の最高権威ダライ・ラマ14世は、「シャンバラは現象や象徴ではなくこの世に実在する世界だ」と断言しています。
しかし、同時に次のような発言もしています。
「地図を広げてシャンバラを探しても見つけることはできない。それはカルマと徳の熟した者以外には見ることも訪れることもできない、清浄な土地なのである。
実在の清浄な土地であったとしても、普通の人が飛行機の切符を買ってたどり着くことはできない。
もし将来、宇宙飛行の技術が発達して超高速飛行が可能になれば、あるいはそこにたどり着くこともできるかもしれない、
だがその場合、その切符は高価なものになるだろう。実際にはその切符とは徳を積む行為のことだ。」
非常に意味深な発言であり、真意はわかりませんが、実在の場所なのに普通は行くことができないということから、バード少将の体験談とも繋がる部分があるように思えます。
地球内部には私たちの知らない別世界が広がるという考えは古代からありましたが、その存在を証明した人は未だいません。しかし、私たちが知っている知識は常識の枠に縛られたごく限られたものであり、世界にはまだまだ多くの謎があります。地球の内部に関しても、知られざる秘密があると言えるでしょう。しかし、その地は誰もが訪れることができるものではありません。ダライ・ラマ14世が言うように、世界の秘密を知るためには、物質的なハードルだけでなく、精神的な壁を乗り越えることが必要なのかもしれません。
参考 : futurism, kalachakranet, wikipedia, など
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