これまで人類は宇宙やUFOについて多くの研究を行ってきましたが、まだまだ解明されていないことが多く存在します。
さて、かつて行われていた画期的なUFO研究が、ある事実を導き出したと言われ注目を集めているようです。
第二次世界大戦終戦後間も無くカナダで行われていた極秘のUFO研究とは何なのか?
導かれた”ある事実”とは何なのか?その実態に迫りましょう。
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異才のエンジニア ウィルバ―ト・ブロックハウス・スミス
バンクーバーのラジオ局でエンジニアを務めたウィルバ―ト・ブロックハウス・スミス氏と言う人物がいました。
彼は1910年にカナダのアルバータ州で生まれ、52歳で生涯を終えています。
ラジオ局CJORのチーフエンジニアとして勤めた後は、1939年からカナダ連邦運輸省に勤務し、同省の上級ラジオエンジニアに就任したようです。
そこで彼は戦時中のラジオ監視システムを設計し、無線技術において複数の画期的な進展を成し遂げ、その過程で多くの特許を取得するという優れた功績を残しました。
この異才を放ったエンジニアは、地球が持つ磁性とそれによって生じる磁場「地磁気」が持つ力に運命を感じ、この時期にちょうど世間の注目を集めていたUFO現象と地磁気の関係に着目することになりました。
その結果、宇宙人・UFO・地球外先進技術を調査するためのカナダ史上で最も希少とも言えるプロジェクト「プロジェクト・マグネット」が発足することになったのです。
宇宙人から見た地球人、地球人から見た宇宙人
当時のスミス氏の見解は、人類の中でも昆虫学者が「昆虫」を研究するのと同様に、宇宙人はおそらく私たち地球人を研究対象として扱っているのだろう、というものでした。そして、宇宙人の生命としての形態は人間とはまったく異なっており、いわゆる機械人間のような存在であるかもしれないと考えていたようです。
「私たちが目撃データのみに頼ってしまえば、これらの生き物についてかなり一方的な思い込みをしてしまうに違いありません。
空飛ぶ円盤が驚くべきスピードで移動し、突然停止したり方向を変えたりする動きについてはどうでしょうか。
地球上の物理学的な常識では、そのような行動で生じる恐ろしい力に耐えることができる生物は存在しません。
したがって私たちは、エイリアンの正体について、これまで遭遇したことのないある種の機械人間か、または”その類の生物”であろうという仮説が導かれます」
地磁気のポテンシャルとプロジェクトの発足
そしてスミス氏は、それらのUFOの地球上における動力源がかなりの確率で地磁気であると確信し始めました。
スミス氏は政府高官や要人との話し合いを重ね、宇宙人の技術である地磁気を使った推進システムを研究することの必要性を訴え続けました。
その甲斐あって、1950年12月には国家公認のUFO研究プログラム「プロジェクト・マグネット」が運輸省内に創設されるに至ったのです。
「地磁気に関して私たちに課せられるミッションは、人類の既存の技術と、空飛ぶ円盤を設計して操作する技術を連携する可能性が高いように思います。
私たちの地磁気調査が正しい方向にあると仮定すれば、空飛ぶ円盤についての理論は非常に単純化され、観察されたすべての特徴が定性的かつ定量的に説明されます。私たちが新しいテクノロジーへと至る道を進行中であると信じています。
空飛ぶ円盤に関して現在行われている調査が裏づけとなり、異なる技術の存在が確実になってきているのです」
この研究の過程でスミス氏は、地球の磁場から十分なエネルギー抽出に成功したのみならず、空飛ぶ円盤の一種のミニバージョンを設計し、きちんとこのテクノロジーが機能することを証明したとの記録を残しています。
また彼は、オタワ郊外のシャーリーズ湾に天文台を新設することでUFO観測の拠点とし、その物理的な特性とピンポイントでの磁場、そして放射線場の異常への影響をも測定する体制を整えました。
この目的達成を目指しこの施設には、磁力計、ガンマ線検出器、強力な無線受信機、重力場を測定するための重力計が完備されました。
このような過程を経て、カナダの歴史上でも非常に珍しい国家公認のUFO研究「プロジェクト・マグネット」が本格始動したのでした。
空飛ぶ円盤が存在するのかどうか
「プロジェクト・マグネット」の調査と研究のみならず、スミス氏はこの時期に隣国アメリカで起きたとされるUFO事件にも深い関心を持ち、独自の調査を行っていたとされています。
1952年には、米空軍がワシントンD.C.の近くで撃墜されたUFOの残骸を回収していたとも述べ、彼自身がその残骸の一部を実際に調査研究したとの証言を残しています。
スミス氏にはアメリカが極秘にしているであろうUFO調査にアクセスできたということなのでしょうか。
その後のレポートで、スミス氏はUFOについて”おそらく先進的な地球外文明から来ている”ものであり、大気圏内を飛行するためにほぼ確実に地磁気を利用していると改めて強調しました。
彼はまた、とある情報元から自身の理論を裏付ける機密情報を入手することにも成功しており、そこから得た重要な“事実”を次のように列挙しています。
1. 本件はアメリカ政府において最高機密として扱われ、水爆の調査研究よりもその内密度合いは高い
2. 空飛ぶ円盤は確かに存在する
3. 宇宙人の手口は未だ不明だが、ヴァネヴァー・ブッシュ博士が率いる少数精鋭チームにより精力的な調査が進行中である
4. 問題全体がアメリカ当局によってかなり重要視されている
さらに彼は、テレパシーなどの精神的現象が空飛ぶ円盤と関連している可能性についてアメリカ当局が調査している事実を突き止め、内容を同様に信じていました。
さらに実際にテレパシーを通じて地球外知的生命体である「宇宙兄弟」と接触していると説明し、このコミュニケーションを実行するために「シグナルを精神へと送る」方法を完成させたとも主張しました。
この頃からスミス氏は宇宙人の死体を見たという話や、宇宙人に誘拐された体験談も語るようになっていたのです。
活動の行方
それまでの科学的アプローチから、その発言が“スピリチュアル”に傾いてきたことが影響したのかどうかは不明ですが、1954年にカナダ政府は「プロジェクト・マグネット」への資金提供を正式に終了し、同プロジェクトはUFOを研究する目的であったことが一般に公表されました。
それでも当局はスミス氏がシャーリーズ湾の施設を使用することを許可し、実際にスミス氏はその後も自己資金で調査と研究を続け、1962年に亡くなるまでこの施設を使用していたようです。
当時、一般大衆にとってまだまだ浅い認識しかなかったUFOや宇宙人の分野でしたが、スミス氏はUFO分野にとって重要人物であり続けています。
また、「開示の父」と呼ばれることも多く、主流の科学界の中においてさえ重要な人物となりました。
死後にはカナダの放送技術の進歩に献身的に尽力したことが認められ、当局から「キース・S・ロジャース中佐記念工学賞」も授与されました。
スミス氏はカナダ史上に残る「プロジェクト・マグネット」と同様に、UFO研究の歴史の中で今なお注目を浴びる人物であり続けています。
しかし、彼が死の直前まで続けていた調査研究の真価が評価されるのはこれからなのかもしれません。
宇宙といえばアメリカやロシア、最近では中国やインドなどの名前が浮かぶ分野ですが、カナダにも実は宇宙研究の歴史に名を刻む研究者がいたようです。いつか世界中の研究者の叡智の蓄積によって、宇宙の全貌が明らかになる日が来ることでしょう。
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