何らかの生命が誕生するためには、水と空気が必要だとされています。
現在の地球はそれらがバランスよく整っているので、私たち人間や動植物が生命活動を行う上ではベストな環境であると言えます。
しかし、それは私たち地球人の勝手な発想で、宇宙規模全体で考えた時には、水や空気ではない別の要素で誕生する生命がいる可能性もあります。
今回は地球内部に隠された未知の層の謎から、地球最古の生命はどこで誕生したのかに迫っていきたいと思います。
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地球最古の水とは?
カナダのとある鉱山の地下には、20億年以上前の地球最古の水が存在すると言います。
そして、この太古の水はただ古いというわけではなく、地球や火星などで生命が生存できる範囲が想像以上に広く深い可能性を示唆していると言われています。
地下約3キロメートルで発見された水は勢いよく流れ出し、古代の記録を私たちに届けることになりました。
2016年に最古の水は、カナダのオンタリオ州のキッド鉱山で発見されました。
ここは2013年にも2.4キロの地下にある場所で、15億年前の太古の水が見つかった場所としても知られているそうです。
この鉱山が世界で最も深い金属鉱山だったことが、最古の水の発見につながったと言われています。
その水の量は通常発見される量より多く、その中に溶け込んでいた気体の分析により、20億年前の水であることが判明したそうです。
この世界最古の水が発見されたことで、地下に独立した生態系が存在した可能性があるという説が浮上しました。
この水には硫酸塩が含まれており、地表の水によって地下に流されてきたものではなく、水と岩石との化学反応によって発生したものだったと言うのです。
つまり、これを見ると、最古の水は地表とは全く切り離されていることを示し、地球科学的条件が整っており、独立した環境で微生物が生きていた可能性があるということを指しているそうです。
地下でも微生物が生存できる?
だからといって、数十億年も長期間にわたり、微生物が地下深くで生息するのは過酷な話です。
それに他にも、地熱や圧力の問題など、解明すべきことはたくさんあります。
研究者によると、もしも地質学的プロセスによってこうした岩石に安定したエネルギー源が供給されることが可能であれば、地球の地下生物圏はさらに広く、かつ深いものである可能性が高いそうです。
しかもこれは、地球上に限ったことではなく、地球以外での惑星でも可能性があるようです。
例えば、火星は赤い岩と砂に覆われた世界ですが、地下深くの環境を調べると、キッド鉱山と同じような環境が整っている可能性が大いにあるとも言われています。
パンスペルミア説では、超古代に火星など他の惑星にも生命の源となる微生物が生息していて、隕石となって地球に飛来したことをきっかけに、地球上での生命誕生に繋がったとされています。
これも、地下の微生物を調べることで、今後解明されていくことが期待されています。
生命が誕生した場所とは?
私たちは「海から生命が誕生した」と思い込んでいるが、実際に生命が誕生した明確な場所を知りません。
確定ではありませんが、ドイツの科学者たちは、生命が誕生するその前段階へ至るプロセスの再現に成功したと主張しています。
その実験によれば、太古の地中の環境を再現したところ、生命ではないはずの構造が生存戦略を発達させたことが確認されたそうです。
原始に存在したのは、単純な泡であり、現在それは細胞膜に包まれた袋状の構造となり、「小胞」と呼ばれるようになったと言います。
38億年前、地球は天体としてまだ誕生したばかりで、地殻の奥深くには無数の亀裂があり、おどろおどろしい環境だったと考えられているのです。
そして、その中に「原始のスープ」と呼ばれる液体が充満しており、ここに泡と圧力が加わったと言われています。
すると、一部の小胞が「原始のスープ」からタンパク質前駆体を膜の中に取り込み、破壊を生き残ったようです。
それらは、タンパク質前駆体のおかげで安定性が向上して小さくなり、より重要なことに膜の透過性までが向上したと言われています。
研究チームによれば、これは生命の予備的段階へ至るプロセスを表したものだそうです。
数十億年前、こうした変化を経験した小胞は、地表へ吹き出す間欠泉に乗っても壊れないだけの安定性を獲得したおかげで、地下から地表へと進出できるようになれたと言います。
やがて、それらは他の機能も獲得し、最初の細胞が誕生することに繋がったようです。
最初の細胞の誕生=生命の誕生とは言い難い
だが、この科学的に発見されたプロセスが正しかったとしても、それが生命の誕生に直結したか否かははっきりしていません。
なぜなら、最初に誕生した特定の細胞から人類まで進化したとは考え辛く、細胞の種類レベルでの誕生と絶滅は数えきれないほどあったのではないかと推測されています。
私たちの細胞を調べてみると、6億年という進化過程が残されているため、それだけを見ても地球最初の細胞が人類へと進化したのではないことが分かります。
この6億年という時間の長さに対しても、研究者からは疑問の声が上がっている現状があります。
それは宇宙レベルで見ても、単純な細胞であるため、たった6億年で知的生命体のレベルへ進化するには異例中の異例だと考えられているからです。
そのような意味でも私たちの進化には、第三者が介入しているのではないかとする説が古代宇宙飛行士説になっています。
実は都市伝説のように伝わってきた内容も、論理的に説明せざるを得ない状況になります。
地球内部にある未知の層とは?
古代宇宙飛行士説は、創造論や進化論をしのぐ勢いで世界で人気となっている説です。
しかし、それは浅知恵で、実は地球の内部にこそ生命誕生の秘密が隠されているという説もあるようです。
地球の内部は、球状の層が幾重にも積み重なった構造となっており、地殻、マントル、外殻、内殻で構成されることが分かっていました。
ところがこれらは全て肉眼で見ることは不可能であり、憶測で語られている部分もあったようです。
その後、従来語られていた以上に複雑な層が発見され、内殻の内側に隠れた層らしいものだったと言います。
それがどのような性質を持つものかは、はっきりと分かっていません。
高温と高圧にさらされた鉄の構造変化に、関係している可能性があると考えられています。
2000年になり、さらに内殻の中心にだけ他の部分と異方性が異なっていることが判明したそうです。
地球内部の調査には地震波が用いられ、10万回にも及ぶデータをアルゴリズムに入力して分析されました。
その結果、内殻のさらに650キロ奥深くに内々核が存在しており、地震波の伝達が遅くなる方向が赤道と水平ではなく、54度ずれていることが判明したそうです。
地球内部の状況は地磁気にも関係し、地磁気は太陽から降り注ぐ荷電粒子を防ぐバリアとなり、地上で暮らす生命にとって欠かせないものとなります。
言い換えると、「生命の源」とも言うことができ、古代から語られる地球内部に理想郷であるシャンバラが存在するという伝承は、これを指している可能性もあります。
私たちは地球上での生命の誕生を単純に考えがちですが、実は数えきれないほどの多くの要素が奇跡的なタイミングでマッチし、神秘的な命の誕生に繋がったと考えるほうが自然です。本当に地球の誕生や生命誕生の謎を解きたいのであれば、全てを包括できるような分野か、それと同じぐらいの知識がないと難しいとも言えます。
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