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「永久機関」はなぜ実現不可能なのか? 天才たちの追い求めた夢

「永久機関」はなぜ実現不可能なのか? 天才たちの追い求めた夢科学
「永久機関」はなぜ実現不可能なのか? 天才たちの追い求めた夢

 

現代社会における大きな社会問題のひとつに、エネルギー問題があります。

現在、人類が使用しているエネルギーのうち、85.5%は未だ化石燃料に依存しています。

そのため、このままではいずれ化石燃料が枯渇してしまうというのが大きな懸念事項となっています。

永遠に回り続ける風車、永遠に電気を生み出し続ける発電機など、人類は枯渇せず永遠にエネルギーを生み出し続ける仕組みを作ろうと、長いあいだ研究を続けてきました。

このような仕組みを「永久機関」といいます。

しかし、研究の末、「永久機関を作ることはできない」という結論が出されました。

どうして人類はそのような結論を出すに至ったのでしょうか?

永久機関は本当に作れないのでしょうか?

 

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永久機関は古代から研究されていた

現代に生きる私たちは、重大なエネルギー問題に直面しています。

枯渇せず、環境にも悪影響を与えない理想のエネルギー源を求め、化石燃料に代わるさまざまな代替エネルギーが考案されています。

しかし、結局は化石燃料を使って発電する必要があったり、原子力発電は危険性や廃棄物の問題があったりと障害が多く、速やかに解決する方法はいまだ見つかっていません。

実は、現在のように化石燃料に頼り切りになり、エネルギー問題が起こるよりも遥か昔から、人類は枯渇しないエネルギーを求めてきました。

枯渇せず永遠にエネルギーを供給し続ける機関は「永久機関」と呼ばれ、人類はさまざまな観点から永久機関の研究を続けてきました。

かの天才、レオナルド・ダ・ヴィンチも、永久機関の熱心な研究者でした。

しかし、世界中の名だたる天才たちがさまざまな研究と議論を重ねてきた末に導き出された結論は「永久機関を作ることはできない」というものでした。

 

そもそも永久機関とは何か

永久機関とは、ざっくり言うと、外部からエネルギーを受け取ることなく仕事を行い続ける装置のことです。

電力を供給したり、石油を燃焼したりする必要もなく、その装置自体が故障しない限りは永遠に動き続けるというものです。

例えば、扇風機はコンセントを通して電力を供給しながら動いていますが、仮に電力も燃料も使わずに永遠にプロペラが回る扇風機があったなら、それは永久機関と呼ぶことができます。

このように、外部からエネルギーを受け取ることなく外部にエネルギーを放出する装置のことを「第一種永久機関」と呼びます。

第一種永久機関は、エネルギー源のないところから「ひとりでにエネルギーを発生させる装置」と解釈することもできます。

エネルギーを受け取らずに回り続ける扇風機は、「風」という仕事を外部に放出し、「空気の流れ」のエネルギーを発生させているといえます。

外部からエネルギーを受け取っていないとしても、エネルギーを生み出せていないものは第一種永久機関とは呼べません。

例えば、扇風機のモーターだけが延々と回っている状態で、風というエネルギーが発生していないのならば、それは第一種永久機関ではありません。

まれに風力発電や水力発電は永久機関だと勘違いしている人がいますが、これは間違いです。

風力発電や水力発電は自然の力を利用したエコロジーな発電方法だといえますが、その仕組みは永久機関とは程遠いものです。

風力発電では、風の力を利用してプロペラを回し、風車の回転運動によって発電機を回しています。

つまり「風力」というエネルギーを外部から受け取って発電しているのであり、さらにプロペラの制御などに一部電力も使用しています。

風力と電力を必要としているため、この仕組みは永久機関とは呼べません。

水力発電も同様に、川やダムなどの水の流れ、つまり「水力」という位置エネルギーを外部から受け取って発電しています。

その他の発電方法も同じで、現状の発電方法は、全て何らかの方法で外部からエネルギーを受け取っているものです。

自然の力を利用したエコな発電方法であっても、ひとりでにエネルギーを生み出しているわけではないので、「エネルギーを生

み出している」というより、「受け取ったエネルギーを別のエネルギーに変換している」だけであるといえます。

 

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永久機関の研究の歴史

人類は太古の昔から永久機関を追い求めていたことがわかっています。

記録として残されている限りでは、このような研究が歴史上初めて登場するのは13世紀のことです。

もっとも原始的な永久機関として考案されたのが「自己回転輪」と呼ばれるものです。

車輪に複数のハンマーをとりつけ、回転に応じてハンマーが車輪を回転方向へ叩くことで無限の回転力が期待されました。

実際にいくつかのタイプが作成され、実験されましたが、結果的には失敗に終わりました。

ハンマーが車輪を叩いた瞬間に加速するところまではいいのですが、ハンマーにかかる重力で勢いが打ち消されてしまうため、永久機関とはならなかったのです。

次に登場したのは、自ら風を起こす風車です。

風を起こす「ふいご」と「風車」を連動させたもので、風車が回ればふいごが動き、ふいごから発生する風で再び風車が回るという仕組みです。

残念ながら、これも試行錯誤の末、失敗に終わりました。

エネルギーのロスが大きすぎて、風車の力ではふいごを十分に動かすことができず、また、ふいごが生み出す風では風車を十分に回すことができなかったのです。

このほか、磁力を利用した永久機関も次々に考案されました。

「磁石で引き寄せた玉を穴から落として位置エネルギーを発生させる」というものや、「鉄球を仕込んだ車輪を磁石で回し続ける」などさまざまなバリエーションがあります。

しかし、これらもうまくいきませんでした。

そもそも物体を引き寄せるためにはかなり強い磁力が必要になりますが、あまり磁力を強くしすぎると、引き寄せる力が強すぎて装置が固まってしまいます。

磁石が近づくことで運動エネルギーが得られることは事実ですが、磁石から離れるためにも同じだけのエネルギーが必要になるため、磁力を使った装置は、生み出したエネルギーを即座に使い切ってしまうのです。

この他にもさまざまな方法が考えられましたが、結局この方法も「永久機関は作れない」という証拠を増やす結果に終わってしまいました。

 

「永久機関は作れない」という結論

古代から盛んに行われてきた永久機関の研究ですが、19世紀に入ると真剣に研究する科学者はほとんどいなくなりました。

その大きな原因となったのが「熱力学第一法則」の提唱です。

熱力学第一法則とは、「孤立系のエネルギーの総量は変化しない」と解釈される、現在の物理学において大前提となった保存則のひとつです。

要は「何もないところからエネルギーは生まれない」という意味です。

現代人にとっては当たり前にも思える考え方ですが、この法則が理解され始めたのは19世紀になってからのことでした。

現代の発電所は、風力を電力に変えたり、石油を燃やして熱エネルギーを電気エネルギーに変換したりしています。

何もないところからエネルギーを生み出しているのではなく、あくまで変換しているだけです。

最初に説明した通り、第一種永久機関とは「何もないところからエネルギーを生み出す」というものですが、熱力学第一法則は、その実現を真っ向から否定するものだったのです。

こうして、熱力学第一法則が物理学の大前提となったことで、人類は「永久機関は作れない」という結論を出さざるをえなくなったのでした。

 

いかがでしたか?
永久機関とは、「外部からエネルギーを受け取ることなく外部にエネルギーを放出する装置」である第一種永久機関の他に、もうひとつ「第二種永久機関」と呼ばれるものもあります。これは、熱力学第一法則を破らずに永久機関を作ろうとした科学者たちの努力の結晶です。結論からいえば、第二種永久機関の研究もうまくはいきませんでした。
しかし、第二種永久機関についての研究が、物理学における重要な考え方である「熱力学第二法則」の発見につながりました。多くの科学者たちが長い年月をかけて研究と実験を重ねても永久機関を実現することはできませんでしたが、その研究にかけた時間は無駄ではありませんでした。人々が永久機関の実現に向けて積み重ねた研究の多くは、今の物理学の基礎として、人類の発展に寄与しているのです。

 

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