昔は夢物語として語られてきた 様々な物事が、時代の流れと共に次々と現実化しています。
最新のテクノロジーを使って呼び起こされた変革は、実際に私たちの生活様式を大きく変えています。
人工知能、拡張現実、空飛ぶ車といった事象を挙げると、数え切れないほどの実例があります。
しかし、残念ながら、人々の希望として、長年研究されてきているものの、タイムトラベルについては、実現に至っていません。
本稿では、実体験として、時の流れの中を自由に行き来できたという人物の登場と、時間旅行の将来的な可能性について、ご紹介していきます。
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有名な昔話に見る時間の流れの違い
私たちは、流れる時の中を、不自由なく移動出来たらどれだけ素晴らしいだろう、ということを夢想してきました。
過去に遡ることが可能であれば、失敗してしまったことをやり直せるかもしれません。
失った大切な人を取り戻せる可能性もあります。
こういった人類としての願いは、古代から色々な場面で語り継がれてきています。
イスラム教や仏教では、神様によってコントロールされた結果、数百年の時を超えて、現世に表出する人々の姿が描かれています。
遥か昔から、時間の流れという概念が認識されていた証左です。
また、日本においては、誰もが知っているであろう、あの有名な昔話が想起されます。
いじめられていた亀を善意で助け、竜宮城という異世界に誘われた結果、時の流れに取り残されてしまい、途方に暮れるというお話です。
冷静に考えてみると、この物語の主人公は、何も悪いことをしていないのに、海の底で催された宴会に身を委ねている内に、数十年の時をあっという間に過ごしてしまいました。
玉手箱という不思議アイテムのおかげで帳尻は合いましたが、何だか切ないストーリーです。
いずれにしても、世界の種類によって時間の流れる速さが違う、という考え方は、以前から多々語られてきました。
しかしながら、これはタイムトラベルとは異なる概念でしょう。
なぜなら、冷凍睡眠から目覚めた時に、自分の意識外で時が流れていったとしても、それは自由な時間旅行とは呼べないからです。
現代におけるタイムトラベラーの出現
時間の旅行者、タイムトラベラーとしては、2000年にネット上に現れた、ジョン・タイターという人物が挙げられます。
彼は2036年の未来からやって来たとのことで、その目的は、IBM社によって1975年に製造されたコンピュータの入手でした。
ITの世界では、2036年の二年後に、コンピュータが誤作動を起こすと言われる、2038年問題が叫ばれています。
この世界的な問題を回避するために、古いIBM製コンピュータの中に組み込まれている翻訳機能が必要となりました。
ジョン・タイターは、数々の科学者からその存在を否定されているタイムマシンを使って、2000年の世界に到来しました。
ただし、私たちが想像するような、未来のネコ型ロボットが登場するアニメーションに出てくる、机の引き出しに入っているような乗り物とは異なるとのことです。
2034年、以前別記事でご紹介した、CERN(欧州原子核研究機構)がタイムトラベルを実用化しました。
そして米国のGE(ゼネラルエレクトリック)社は、重力歪曲時間転移装置を開発しました。
ジョン・タイターは、この設備を利用して、時間の中を旅しました。
タイムトラベル中は、エレベーターに乗っている時のような浮遊感があります。
重力を操作し、徐々にあたりが暗くなっていきます。
完全に真っ暗になったと思うや否や、周辺が突如として明るくなり、時間旅行は完了します。
10年間移動するのに約1時間を要するようです。
ただ2036年時点では、いつでもどこでも好きな時代に行ける、というわけではなく、前後60年が限界だそうです。
これ以上年月が離れた時代に行こうとすると、別世界に飛ばされてしまいます。
欲しいコンピュータが誕生した1975年にいきなり行かなかったのは、このあたりの制限の中で、うまく工夫した結果でした。
科学技術によるタイムトラベルの限界と将来の実現性
過去に遡ったジョン・タイターですが、未来に帰るためには、元来た道を順に辿るしかありません。
しかも、その戻った世界は、パラレルワールド的な存在で、似て非なるものに分類されます。
完全に同じ世界には戻れないようで、まだまだ時間旅行には不自由が付きまといます。
今までの技術研究の進化で、光速を超えた環境下では、タイムトラベルが可能と推測されています。
しかし、遥か昔は、このような技術がない中で、時間逆行の逸話が数多く残っています。
もしかしたら、時間旅行の実現のためには、科学とは別の手段が存在するかもしれません。
今回は、現代のタイムトラベラーについてのご紹介と、将来的な手段について解説してまいりました。重力制御といった仕組の研究は、これからも深化していきますが、タイムトラベルの将来的な現実化には、実は全く異なる、未知なる力が必要かもしれませんね。
参考 : cambridge.org, wikipedia, など
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