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時空間ワープ ~安定したワームホール通過で可能になる?~

時空間ワープ ~安定したワームホール通過で可能になる?~科学
時空間ワープ ~安定したワームホール通過で可能になる?~

 

皆さんは、ワームホールという言葉を見聞きしたことがありますか?

ワームホールとは、宇宙のある点から別の点へと移動できるトンネルのような、いわば時空の抜け道のような空間領域として定義されている言葉です。

英語ではwormholeと綴られて「虫食い穴」のことを指し、虫がリンゴの表面の一点から内部を食べながら進んで、表面を進むよりも速く裏側の面に到達するということに由来しています。

今回は、実際にワームホールは存在するのか、また存在するのであればそこを通過することは可能なのか、ということについてお伝えします。

 

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ワームホールという概念

この時空のトンネルをワームホールと命名したのは、ジョン・ホイーラーというアメリカの物理学者で、1957年のことでした。

しかし、概念としてはそれより30年近く前の1928年、ドイツの数学者ヘルマン・ワイルが、電磁場の中における質量解析の研究中に発案したもので、彼はこれを「一方向のトンネル」と呼びました。

そして、1936年には、かの有名なアインシュタインが、イスラエルの物理学者ネイサン・ローゼンと共に、「アインシュタイン・ローゼン橋」と呼ばれる時空構造モデルを発表しました。

発表された論文は、数学的仮説に基づいたもので、これに触発されたホイーラーが、アメリカの物理学者チャールズ・マイスナーと共に執筆した論文の中で、この時空構造を視覚化し、ワームホールという名称を用いました。

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ワームホールとブラックホール、ホワイトホール

ワームホールを研究する上で、必ず言及されているのがブラックホールです。

ブラックホールといえば、極度に強い重力のため、周囲にあるもの全てを飲み込み、光さえも外に出すことはないとして知られている天体ですが、これに対して全く正反対の天体として浮かび上がってきた仮説が、ホワイトホールの存在です。

ブラックホールの成り立ちに関しては、ドイツの天文学者、カール・シュバルツシルトが、アインシュタインの一般相対性理論の論文発表直後に、アインシュタイン方程式の厳密解を見出し、「シュバルツシルト解」と呼ばれるようになったものによって、理論的に説明されています。

この、シュバルツシルトによる研究が発表された当時、ブラックホールのような天体は、計算や数式の上でのみ存在するものと考えられていましたが、その後、天体に関する研究が進むにつれ、存在の可能性が信じられるようになってきました。

ここで浮上する大きな疑問が、ブラックホールに吸い込まれたものは一体どうなるのか、ということです。

これについては多くの科学者たちが様々な議論を行ってきましたが、有名な理論物理学者のスティーブン・ホーキング博士を含め、それらの物質は何らかの形で保存されると考える科学者が増えているようです。

そうなると、その吸い込まれた物質はどこへ行くのでしょうか。

そこで登場するのがホワイトホールで、ブラックホールに吸い込まれた物質を放出するという天体です。

その可能性は、ロシア(当時はソ連)の天文学者、イゴール・ノヴィコフ氏によって、1964年に初めて提唱されました。

こうしてブラックホールと、その反対のホワイトホールが存在し、その間をつなぐものがワームホールであるとも考えられるようになってきました。

 

ワームホールの特性と可能性

これまでに、実際にワームホールの存在が確認された事実はありませんが、もし存在していたら、そこを通り抜けて別の時空へとワープすることができるのでしょうか?

従来の理論では、ワームホール内はかなり不安定な状態で、物質が入った場合、重力によって閉じようとする働きが生じ、その物質はおろか、ワームホール自体も崩壊してしまう可能性があるとも言われてきました。

また、仮に通過が可能であるとしても、通り抜けるまでに時間がかかり過ぎて、人間であれば生きている間にワームホールから出てくることができないなどの問題も指摘されています。

それが近年、人口のワームホールを作り、重力のバランスをとってこのワームホール内部を安定させる「エキゾチック物質」と呼ばれる物質を使えば、ホール内の空間を支えることができるのではないか、などと考えられるようになってきました。

2021年10月、インターナショナル・ジャーナル・オブ・モダン・フィジックス Dという科学誌に、エディントン・フィルケンシュタイン計量においては、粒子がワームホールを通過し、入り口と反対側からそのまま出てくることが可能だという分析結果が発表されました。

これは、フランスのリヨン高等師範学校のパスカル・コイラン教授によるもので、彼は従来のシュバルツシルト計量では不可能とされていたワームホールの通過が可能であると主張しています。

 

いかがでしたか?
全てを飲み込んでしまう恐ろしいイメージのブラックホールも、ホワイトホールから無事に出てこられるなら悪くないかもしれませんね。今後、実在するワームホールの発見や、もしくは人工的にワームホールを作り出すことに成功した時、私たち人類が時空を超えた移動やタイムトラベルをすることなども可能になるのでしょうか。

 

参考 : TELESCOPE magazine, wikipedia, など

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