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未知の天体ブラックホール探索 ~最新宇宙望遠鏡で何がわかる?~

未知の天体ブラックホール探索 ~最新宇宙望遠鏡で何がわかる?~惑星
未知の天体ブラックホール探索 ~最新宇宙望遠鏡で何がわかる?~

 

ブラックホールは宇宙でもっとも密度が高く、巨大な重力を有する天体です。

物質だけではなく、光すらその重力に引きこまれて出てくることができないため、直接的な観測は不可能とされています。

誰もが名前を知っている存在でありながら、間接的な観測しかできないため、未知の部分が多い天体です。

多くの天文学者がブラックホールのさらなる探索を目指して研究を続けており、近年、非常に有力と思われる最新の宇宙望遠鏡がNASAによって完成しました。

 

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ブラックホール探索プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ」

大型銀河の多くは、中央に位置する超大質量ブラックホールによって一つにまとめられています。

私たちの住む天の川銀河の中心にあるのは、「いて座A*」と呼ばれるブラックホールです。

いて座A*は強大な重力で星々を内側に引っ張っており、その周辺の密度は地球のような銀河の辺境に比べると、10億倍にも達しているそうです。

ブラックホールは周囲の光も吸い込んでしまうため、望遠鏡で観察できるのは、ブラックホールそのものの姿ではなく、その周辺から届いた光です。

そのためブラックホールが「黒く見える」という表現は誤りであり、「何も見えない」が正解です。

ある境界を超えると光が脱出不能になり、その境界は「事象の地平面(イベント・ホライズン)」と呼ばれています。

この言葉から名前をとった、ブラックホールの観測を試みる国際プロジェクトが「イベント・ホライズン・テレスコープ」です。

世界中の電波望遠鏡を連携させて一本の仮想望遠鏡に仕立て、普通では見えない天体の観測を行うという、壮大なプロジェクトです。

複数の望遠鏡を連携させるのは非常に手間のかかる作業だそうですが、それ以上に大きい成果が期待されます。

2017年には、M87銀河にあるブラックホールの撮影に世界で初めて成功しました。

地上にある8つの電波望遠鏡を連携させ、超大質量ブラックホール周辺の姿をとらえることに成功したのです。

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いて座A*の観測ミッションが進められている

「イベント・ホライズン・テレスコープ」の次のミッションは、銀河系の中心のブラックホールである「いて座A*」の観測です。

いて座A*は、地球からの距離はM87ブラックホールよりも近いのですが、1時間ごとに謎のフレアを発生させるため、撮影はより困難であるとされています。

フレアが発生するのは、ブラックホール周辺の粒子が高エネルギー状態へと激しく加速し、それに伴って光が放たれるためとされていますが、責任者ファラッド・ユセフ・ザデ氏によると、このようなフレアが発生するのは、わかっている限りでは、このいて座A*だけだそうです。

このフレア発生現象は一見無秩序ですが、観測方法を工夫してこの現象にパターンを見出すことで、ブラックホール全般に共通する特徴と、それぞれ独自の特徴が究明されるとみられています。

この観測のために使われる予定なのが、NASAで作られた次世代宇宙望遠鏡、ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡です。

 

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の特徴

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、ハッブル宇宙望遠鏡の後継機として開発されたものであり、NASAがこれまで作った望遠鏡の中で最大かつ最も複雑なものです。

なんとハッブルの100倍以上の性能を誇り、130億光年以上離れた銀河を観測することができます。

1989年に構想が練られて以来、長いこと開発が遅れ続けていたのですが、ついに完成しました。

今後の研究の大きな戦力となることが世界中から期待されています。

宇宙の天体から届く光をキャッチするためには大きな鏡が必要ですが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の場合、18セグメントに分割された六角形の鏡を並べて、一枚の大きな鏡にしています。

とらえた光は副鏡に反射してさらに増幅し、それにより鮮明な天空の画像を得ることができるという仕組みです。

現在の可視光をとらえる望遠鏡では、宇宙をただよう塵によって隠されて見えないものがありますが、赤外線を利用して観測するため、可視光では見えない宇宙の姿まで観察できるようになります。

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ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げ計画と目的

ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡は、2021年12月19日に打ち上げが予定されており、運用初年度にして超巨大ブラックホールの謎に挑むことになるとのことです。

ハッブル宇宙望遠鏡は地球を周回していますが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は太陽を周回します。

打ち上げられたあと、地球から160万キロ離れた「第二ラグランジュ点」に設置されます。

ラグランジュ点とは天体と天体の重力でバランスがとれる位置のことで、この位置は太陽と地球とラグランジュ点が一直線に並んでいるので、太陽の光と熱によって望遠鏡が受けるダメージを軽減できるといいます。

また、ハッブルは90分ごとに地球の影に入ってしまっていましたが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の場合は、第二ラグランジュ点にとどまることによって、地球と月の影によって観測を邪魔されるということもありません。

月の公転軌道より4倍も離れた宇宙に設置されるため、星に視界を遮られることなくいて座A*のフレア活動を観測することができるのです。

その観測結果と「イベント・ホライズン・テレスコープ」で得られたデータを組み合わせれば、より鮮明な画像が得られることが期待されています。

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の稼働時間を増やしながらフレアを観測することで、フレアの発生現象にパターンを見出すことができるという計画です。

いて座A*のフレア発生のメカニズムが解明されれば、ブラックホールだけでなく、粒子物理学、プラズマ物理学、さらに太陽フレアの研究にも影響があるでしょう。

 

未知の天体ブラックホールと謎の6つの天体

ブラックホールは宇宙でもっとも高密度であり、巨大な重力を有し、光までも引きこんでしまう超強力な天体です。

そうした領域では、周囲の星々が空間をめぐって競い合ったり、奇跡的な融合が生じることもあるそうです。

いて座A*の周囲では、おそらくその結果誕生したものだろうと考えられている、6つの不思議な天体が発見されています。

これらはG1~G6と名付けられており、100~1000年周期で公転するとみられています。

これらの天体の何が不思議なのかというと、ただのガスなのか恒星なのかがわかっておらず、研究グループによると、両方の可能性があるというのです。

観測結果を見る限り、これらの天体は、地球より数倍も密度が高い楕円形のガスの塊に見えます。

しかし、ガスであれば引きこまれてしまうほどの距離までブラックホールに近づいても、これらの天体は引き裂かれることなく、無事通り抜けます。つまり、小さな恒星のような動きをするのです。

また、近づいた際に多少形が歪み、その数年後には、再び元の形に戻るということから、強力な重力を発する何かが中心にあるということもわかりました。

このことから、これは恒星である可能性が高いということがわかったのです。

形状や軌道、いて座A*との相互作用に基づく分析によれば、これらは数百万年前はそれぞれが連星(2つの星が互いを周回する天体)だったが、ブラックホールの重力によって衝突し、今もガスや塵の雲を吐き出し続けている天体という推測が強いそうです。

つまり、かつて連星であったものがブラックホールの影響で衝突したことにより、2つの星の爆発的な融合が起こったとみられ、これらはそのときの痕跡であるということです。

星が合体するまでには100万年かかることから、これらはいて座A*周辺で500万年前に起きた、知られているものとしては一番新しい恒星形成現象の最中に誕生したものだろうと考えられています。

 

いかがでしたか?
ブラックホールの周辺には、まだまだ未知の天体が存在することが考えられます。もちろんブラックホールそのものにも謎が多いですから、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の開発により、新たな事実が解明されることに期待したいですね。

参考 : newsroom.ucla, phys, scitechdaily, .inverse, など

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