紀元前の地球には、現代の人類とは異なる、さまざまな種類の種族が存在していたと考えられています。
その一つが、頭が異様に長い人間、通称「長頭族」です。
長頭族は今から約2万9000年前に誕生し、栄華を誇ったものの、氷河期の終わりに400mの海面上昇によりその文明は崩壊しました。
彼らは何者だったのでしょうか?
そして、現在も存在しているのでしょうか?
その謎について、10の項目からひもといていきたいと思います。
長頭の頭蓋骨は世界各地で発掘されている
ひとくちに「長頭の頭蓋骨」といっても、その中には大きくわけて二種類が混在していると考えることができます。
一つは、もともと長頭だった頭蓋骨。
そしてもう一つは、人工的に作られた奇形の長頭の骨です。
古代、中央アジアやヨーロッパなど各地で、頭蓋骨を人工的に長くするという風習が行われていました。
これは日本でも例があります。
赤ん坊の頭部を布できつく縛ったり、板で挟みこんだりして、細長い形に変形させるのです。
マヤ文明ではこういった風習をほぼ全ての赤ん坊に施していたことがわかっています。
これらは紀元前2000年頃~1900年代初め頃まで行われており、実際に古代の古墳からは長頭頭蓋骨が多く見つかっています。
長頭族とは神のことだった?
古代より語り継がれる神話や伝承の多くに語られる、人類に文明をもたらした「神々」の存在。
その一部の容姿には、長い頭部をもつという共通の特徴がみられます。
エジプトのオシリス神、マヤのトウモロコシ神、ヒンドゥー教の最高神ヴィシュヌなど、世界各地の神話に登場する神々に、長頭という共通項があるのです。
先述した通り、人工的に頭を長くするという風習は世界各地に存在していました。
こういった風習が起こるということは、長頭の存在への憧れや、長頭にすることにより何かを得ようとする考えがあったためだということが言えます。
つまり、かつて長頭族が力のある存在だったことの証なのではないでしょうか?
マヤ文明における長頭族
マヤ人の末裔であるゴンザロ・フェルナンデス・デ・オビエドは、頭蓋骨変形を行う理由について、「私たちの先祖が『頭があのように長いと高貴に見える』と神に言われたから」と説明しています。
このことからも、長頭であることが特別な意味をもっていたことがわかります。
そしてそれは神々の存在と密接に関係していたと思われます。
エジプトにおける長頭族
長頭族の存在を考えるにあたり重要な地域は、エジプトとペルーでしょう。
まず初めにエジプトにおける長頭族についてですが、絵画(壁画)や彫像に長頭人や巨人の姿を見ることができます。
また、ファラオは長頭人だったという説や、ツタンカーメンの父イクナートン、その妻ネフェルティティなども生まれついての長頭だったとする説が有力です。
ペルーにおける長頭族、「パラカス・スカル」
次にペルーです。
世界で最も有名な長頭の頭蓋骨といえば、通称「パラカス・スカル」と呼ばれるものでしょう。
これはペルー南岸部のピスコ近郊の砂漠地帯パラカスの共同墓地で発見された、約300体の長頭の頭骨のことです。
1928年に考古学者フリオ・テロが発見したもので、約3000年前のものとみられています。
パラカス・スカルの特徴は、一般的な人類の頭蓋骨よりも「容積が25%大きく、重量が60%重い」ということでした。
人工的に変形させただけのものなら、変わるのは形状だけで、大きさや容積は一定のはずです。
さらに、ヒトの頭蓋骨は大きく分けて4つのパーツから成りますが、パラカス・スカルは全てが一体の構造をしています。
これらの特徴から、パラカス・スカルは一般的な人類の頭蓋骨とは全く異なったものであると考えられてきました。
パラカス・スカルは宇宙人?
2014年1月、パラカス・スカルについてさらに重大な発見がなされます。
パラカス歴史博物館とペルー政府との共同研究により、パラカス・スカルのDNAは、現生人類のものと一致しないことがわかったのです。
ネアンデルタール人やデニソワ人などの旧人類とも違っており、人類との異種交配の可能性すら考えられないほど、遺伝情報の差異は大きかったといいます。
また、異常なほどの背の高さ、赤茶色の髪の毛などの情報もわかっており、これらはこの地方の古代人の特徴とは異なっています。
さらに2017年1月、赤ん坊のパラカスの頭蓋骨も発見されました。
これは生後3ヶ月ほどで、頭蓋骨を人為的に変形させる場合、少なくとも6ヶ月が必要とされています。
これらのことから、パラカス・スカルは宇宙人の骨であるという可能性が高まっているのです。
ミイラ「マリア」とパラカス・スカルとの共通性
2017年6月、ペルー・ナスカの地下墓地で、長頭のミイラが発見されました。
このミイラは後に「マリア」と命名され研究されてきましたが、2018年5月、DNA解析により、95%が霊長類だが残り5%がヒトとは違う未知のものだと判明しました。
マリアもパラカス・スカル同様、ヒトと似ているが異なる異人類だとわかったのです。
ペルーといえば、ナスカの地上絵にもみられるように、宇宙人と交流していた高度な文明が存在していたのでしょうか?
チリでも長頭のミイラが見つかっている
2014年、チリ北部のアタカマ砂漠で見つかった2000年以上前のミイラにも、長頭のものがありました。
このとき一緒に150体ものミイラが見つかっているのですが、一体だけが他と異なる長頭頭蓋骨をもっていたというのです。
これはその地域に長頭族が存在したというより、神、またはその使者としての長頭人が、その地域に指導者として君臨したことを表しているのではないでしょうか?
巨人族ネフィリム
もう一つ、長頭族と並行して挙げておきたいのが、巨人族ネフィリムの存在です。
創世記には、「神の子らが地上に降りて人間との間に産んだのが巨人ネフィリムである」との記述があります。
この神は、古代シュメール文明などに登場するアヌンナキと共通のものであるとの説があります。
シュメール文明をもたらしたアヌンナキは巨人であるとする説もあることから、これは確かなように思えます。
「第一エノク書」では、「地上に降りて人間の娘と交わった天使たち(グレゴリ)によって巨人が生まれた」とされています。
これらのことから、神と人間とが交わってできた子供が巨人族ネフィリムであるとすることができますが、ネフィリム=長頭族、またはネフィリムの子孫が長頭族であるとする説があるのです。
先程も登場した、エジプトのネフェルティティについて、名前が似ているためネフィリムと関係があるのではとする研究もあります。
古代の伝承において名前は重要ですから、この類似も見逃せません。
現代にまで残る長頭の名残
長頭族の末裔は今もあちこちに隠れており、そのうちのひとつはバチカンであるとする説があります。
その根拠はバチカン司祭の帽子の形状です。
また、ユダイズムの初期には、高僧がバチカン司祭のものと似た帽子をかぶっていました。
近いものとして、日本にも烏帽子が存在します。
また、七福神の福禄寿や、中国の三仙の福禄寿の寿などは、明らかに長頭族の特徴をもった人物として描かれています。
これらは想像上の人物ですが、モデルがいるからこそこの容姿になったはずで、やはり力のある存在として長頭族が君臨し、人類に文明を与えたことは間違いないのではないでしょうか。
氷河期末に滅びたとされる長頭族ですが、バチカンなど一部の地域には生き残った子孫が今でも存在しているという説があります。
参考 : UFO Sightings Daily, など
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