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量子コンピュータ ~私たちの生活をどう変えるのか?~

量子コンピュータ ~私たちの生活をどう変えるのか?~科学
量子コンピュータ ~私たちの生活をどう変えるのか?~

皆さんは、スーパーコンピューターのさらに上を行くと言われる量子コンピューターについて、どんなことを知っているでしょうか。

かの有名なマイクロソフト社の創業者であるビル・ゲイツ氏でさえ、「理解できない」と言っていた量子コンピューターですが、2021年の7月27日、IBM製の量子コンピューターが日本で稼働を始めました。

今回は、量子コンピューターというものが本格的に実用化されたら、どんなことが可能になるのか、私たちの生活にどう影響するのか、ということについてご紹介します。

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量子コンピューターとは

まず、量子コンピューターの「量子」とは何かという話になります。

簡単に言うと、「量子」は、私たちの身の回りの物質を形作る原子を構成している電子や原子核、さらに原子核を構成している陽子や中性子といった、原子レベルよりも小さい物質やエネルギーの粒のようなものです。

この「量子」は、常識では理解できないような不思議な現象を起こすもので、この特性をコンピューターに利用した場合の一つのメリットとして、計算速度が格段に速くなるということがあります。

それでは、一体どのくらい速くなるのでしょう。

2019年に、アメリカのGoogleが、同社の量子コンピューターの性能について、「世界最速のスーパーコンピューターでも1万年かかる計算を、200秒で終わらせた」と発表しています。

1万年と言うのは大袈裟に聞こえますが、それほど大きな違いがあるというのでしょう。

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量子コンピューターと従来のコンピューターの違い

世界最速のスーパーコンピューターといえば、日本の理化学研究所と富士通の共同開発である、「富岳」が、2021年6月、世界のスーパーコンピューターの性能ランキングで、3期連続の1位を獲得し、まさに世界最速を記録しています。

「富岳」は、計算の速さのみならず、人工知能(AI)の深層学習で主に用いられる精度や、ビッグデータ解析の重要指標となる性能など、総合的な性能の高さで評価されています。

量子コンピューターは、この「富岳」をも圧倒的に凌ぐ速さということになりますが、その速さの理由の一つに、全く異なる原理があります。

スーパーコンピューターを含め、従来のコンピューターが「0」か「1」かの組み合わせ(二進法)で計算するのに対し、量子コンピューターは「0」でも「1」でもあるという、「重ね合わせ」と呼ばれる状態を利用して計算します。

このことを例えて言うなら、4桁のダイヤル錠を、従来のコンピューターが「0000」から「9999」まで1つずつ数字を試して答えを出すのに対し、量子コンピューターは瞬時に、解錠できる4桁の数字を特定してしまうということになります。

このことは、驚くべき技術の進歩であると同時に、これまで使われていた暗号が無意味なものになる危険性を含んでいるため、量子コンピューターに対応した新しい暗号化技術の開発も進められています。

ただ、この速さの違いというものは、あくまで結果であって、計算自体の速度が違うというわけではなく、その方法、プロセスが違うことによって生じるものです。

そのため、それぞれのコンピューターに適した使い分けをすることも可能であり、すぐに量子コンピューターが既存のコンピューターにとって代わるということにはならないようです。

他にも、従来のコンピューターに比べて、量子コンピューターはサイズが極めて小さいため、消費電力が格段に少なくて済むという点も、大きな違いです。

このようなことから、量子コンピューターは、身近にあるさまざまな物への応用が可能になることにも期待がかかっています。

量子コンピューターに期待されること

まだ開発途中の量子コンピューターですが、実用化されれば、私たちの生活に大きな変化をもたらすと考えられています。

例えば、医療の分野では、量子コンピューターを使ったモデリングシステムによって、新薬の研究開発にかかる時間の大幅な短縮や、コストの削減が可能になります。

化学の面では、量子計算を使って地球温暖化を抑えたり、二酸化炭素を回収するために利用したりすることができると考えられています。

また、金融面では、金融機関が顧客の問題を解決したり、金融機関自体の取引の異常を、より正確に特定し、不正を発見したりするなどの目的で導入される可能性もあります。

さらに、航空宇宙関連では、大規模な嵐などによる運航の混乱を回避したり、航空機の予備部品を配置するのに最適な空港を割り出したりするのに役立ちます。

そして、そのサイズの小ささから、自動車やロボットへの導入も可能になり、今までとは比べ物にならないほどの性能を持つ物が商品化されることも夢ではありません。

実際に、2021年8月19日(米国時間)に、アメリカの自動車メーカーであるテスラ社が、ヒューマノイドロボットを開発するということを、同社CEOのイーロン・マスク氏が発表しています。

「テスラ・ボット」と名付けられたそのロボットは、テスラ自動車のオートパイロット技術を応用したもので、主に人間の代わりに肉体労働をさせることを目指し、開発されています。

マスク氏は、単純作業と危険な作業をこのロボットに担わせることを目的とし、実用化されれば経済に深い影響を与えるだろうと述べていますが、同時に、普通の人に簡単に打ち負かされるように設計されているということもアピールしています。

この「テスラ・ボット」は、実機の披露はされなかったものの、映像などにより公開された情報によると、身長や体型などのデザインが極めて人間に近く、顔の部分は黒いスクリーンになっていて、そこに情報を表示できるということです。

一瞬見ただけでは人間と見間違えてしまうようなロボットが、実際に二足歩行で歩いて肉体労働をしている姿を、私たちは近々見ることになるのでしょうか。

いかがでしたか?
量子コンピューターには、ハードウェアの不完全さから生じるエラーや、量子回路自体の作成の困難さなど、まだまだ解決すべき課題も多く、本格的な実用化までは時間がかかるかもしれません。これらの課題が解決され、実際に量子コンピューターが身近なものになった時、私たちの生活が、より便利で快適なものになると良いですね。

参考 : NEC, 文部科学省, cnn.co.jp など

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