私たちが生きていく上で欠かせないものを考えると、何があるでしょうか。
水、空気、食べ物、家、衣服・・・ 色々ありますが、本来一番欠かせないものは何かというと、太陽なのです。
太陽は、休むことなく私たちに光を与え、暖かさを与えてくれます。
この光が無ければ、植物は光合成をすることができず、育つことができません。
そうなれば、酸素は欠乏し、食料困難に陥ってしまうことでしょう。
このように、私たち人類が生きていく上で、欠かすことができないものなのです。
この一つの星の温度は、子どものときに学校で習いました。
具体的な数字を覚えていなくても、灼熱の星だということは周知の事実ではないでしょうか。
温度については理論上の話しであり、実際に測定はされていません。
今の人類では、太陽まで到達して測定する術がないからです。
ですが、この太陽の温度が実は27℃だったと言われたらどう考えますでしょうか。
衝撃をうけたのではないでしょうか。
私たちが当然だと思っている太陽は、実は全く違う星なのかもしれません。
これまでの常識は変わってしまうのか!?低いとされる温度について
太陽の温度は一番低いとされる黒点で4,400℃、それ以外の表面で6,000℃と言われてきました。
ですが、実は太陽の表面の温度は27℃程度だという説があるのです。
成蹊大学で理論物理学を学び、NASAに留学していた川又氏は、太陽の温度は低いと主張する一人でした。
川又氏は昭和52年からNASAに留学しました。
そこで、宇宙の惑星、太陽や水星の温度について研究をしていました。
アメリカから日本に帰国したあと、川又氏は個人の講演会を開きました。
そこでは、太陽の温度が26℃前後しかないということを明らかにしました。
また、水星については、表面温度は0℃からマイナス数百℃であり、氷に閉ざされた寒い星だと発表したのです。
この講演に参加した方は、とても驚いたに違いないでしょう。
電気学者による前代未聞の立論
川又氏と同じように、太陽の常温説を唱えた人に、関氏がいます。
山形県出身で、東京工業大学を卒業、電気工学で博士となった関氏も、異論を唱えた一人です。
彼は、普段は暗く、そして熱も放出していない星だと発表したのです。
この関氏は電波工学が専門分野であり、IEEEにおけるフェローや紫綬褒章などを受賞している世界的な権威でした。
その人が唱えたのが“太陽常温説”だったことから、当時の人は驚いたことでしょう。
関氏の説では、熱そのものを発しておらず、T線という放射線のみを発していると主張しています。
この放射線は宇宙空間を飛来するときにはあくまで放射線であり、熱や光をもたず、大気を持つ惑星に到達した際に大気圏突入により光と熱に変換され、地表に降り注ぐのだというのです。
これは地球でも起こるため、自転で太陽の裏側に至った地表では周囲は暗くなり、熱を受けないことから気温も下がることで証明されているのです。
また、高い山頂や成層圏などでは、本来太陽に近いので温度も高く、明るくならなければいけないところ実際には低くなり、上に行けば行くほど薄暗くなっていくことで証明されていると主張しているのです。
また、黒点の部分は、周囲より温度が低いために黒く見えると主張されてきましたが、実はそこには植物が生えていることから、黒く見えるのだと主張しているのです。
太陽を常温と唱える著名人は医学博士や海外でも!
医学博士である塩谷氏も、太陽常温説を唱えています。
塩谷氏は、自身の著書の中で、関氏と同様の常温説を紹介しています。
そして、天文学者もこの説を認めるようになるであろうと主張していました。
海外でも、この説は囁かれており、18世紀には既に、この常温説を考えていた人が出てきていました。
音楽教師をしながら、天文学を学んでいたハーシェルです。
彼は、天王星を発見したことで有名になりました。
そして、この天王星を発見したことにより、天文学分野の研究にのめりこんでいったのでした。
彼も、太陽の内部に何百万℃もある熱を持っている灼熱の星だとは考えておりませんでした。
地球と同じレベルの常温の星だと考えていたのです。
そして、太陽から送られてくる強い電磁波が、地球の大気で熱波に変換するということを主張していたのでした。
また20世紀の終わり、NASAが1995年と1997年に、アメリカの科学雑誌であるScienceにおいて、『太陽に氷が存在する可能性を指摘する論文』を掲載しました。
このScienceは、アメリカで権威ある科学雑誌であり、研究者のあいだでも非常に影響力のある冊子なのです。
それに発表したのがNASAだったこともあり、インパクトが大きかったことが想像されます。
このように、常温説はとんでもない学説というだけではなく、根拠をもって学会を騒がしくさせているのです。
物理学者からみた常温説とは
NASAは論文を発表し、国内では、物理学者ではない他の分野の学者が主張するこの常温説に、専門家である物理学者はどのような見解を示しているのでしょうか。
現在の物理学では、太陽に関するエネルギーなどは、すべて計算式で証明することができることから、常温であることはありえないと言います。
〈シュテファンボルツマンの法則〉というものがあり、この法則を利用し、計測しています。
人工衛星による観測結果などからも、太陽定数が正確に計算されていることが証明されていることから、常温説というのは、単に根拠のない妄想であり、評価に値しない立論なのだといいます。
内部に氷が存在する考えも安易であり、この論文についても切り捨てています。
このように、物理学者の見解は、常温説はありえない説だということでした。
太陽にあった、2つの大きな謎
太陽には謎がまだまだ多く潜んでいます。
その中でも大きな謎となっていたものに、ニュートリノと、太陽風の温度の問題がありました。
ニュートリノの問題については、すでに“ニュートリノ振動”を発見したことにより解明されました。
この功績は世紀の発見であったことから、東大教授の梶田隆章氏がノーベル物理学賞を受賞しています。
太陽風の温度については、NASAにより研究資料が発表されました。太陽風は表面温度より高いことが謎とされていましたが、これについて、乱流運動が持つエネルギーによって、ガスが加熱されている可能性を説いています。
ですが、現状では実証する手立てがなく、謎の解明には至っていないのです。
このように、太陽には、現代の科学者の頭脳と技術を結集しても解明できない謎が多くあるのです。
太陽常温説に見る、宇宙観の再認識が必要では
私たちが今、目に見えているものは、本当に真実の姿なのでしょうか。
今回ご紹介した太陽の事例でも同様なのですが、本当の太陽は、地球と同じような温度という説は、実際に今でも色々な学者が主張している説なのです。
量子力学が発展し、最先端の科学技術により、これまでの物理学の常識は、次々と覆されてきています。
そのような中、私たち人類は宇宙に対するこれまでの常識を、違う視点から見つめなおす必要が出てきているのではないでしょうか。
全てを熱し 燃やしてしまうと考えられている恒星、その真相は 私たちの時代では 解明されないでしょう。深海などと同様、現在 人類が到達できないところには、まだまだ多くの謎が 残っています。これらの謎を解くたびに、私たち人類の科学は発展し、太陽にも到達できるように なるのではないでしょうか?
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