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永遠の昼と永遠の夜 ~塵が紐解く地球外生命体発見の糸口~

永遠の昼と永遠の夜 ~塵が紐解く地球外生命体発見の糸口~科学
永遠の昼と永遠の夜 ~塵が紐解く地球外生命体発見の糸口~

 

アメリカ航空宇宙局(NASA)のトランジット系外惑星探索衛星が、地球環境に似ている岩石型惑星を新たにみつけました。

地球から約100光年離れたこの惑星は、半径が地球の1.2倍、重さは1.72倍でいわゆる“スーパーアース”と呼ばれる種類の惑星です。

NASAによって行われたシミュレーションでは、遥か昔の火星のように、高い密度の二酸化炭素の大気に包まれた、液体の海を持つ惑星であると判明しています。

この結果が事実であれば、これまでに発見されたどの惑星よりも、生命の存在が期待できる惑星と言えるでしょう。

今回は、このスーパーアースやその他の研究をもとに、より詳細に地球外での生命存在可能性を探ってみましょう。

 

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️ハビタブルゾーンの範囲とは?

「ハビタブルゾーン」は聞いたことがある人も多いかもしれません。生命体にとって「熱すぎず、寒すぎない範囲」を差す言葉です。

水が状態変化せず液体であり続ける温度と考えると、ハビタブルゾーンにある惑星には海があると考えられます。太陽系におけるハビタブルゾーンは地球を中心に、金星より外側で、火星より内側の範囲と言われています。

今回発見された“スーパーアース”のある星系の主星は、太陽の半分以下の質量と半径しかありません。太陽のように熱を発しますが、太陽の50%程度と言われています。

そのため、ハビタブルゾーンは太陽と比較すると恒星と一気に近くなり、今回発見された惑星の1年は“37日”しかないのです。

 

地球そっくりの「ハビタブル惑星」が発見された?!

2021年に入ってから、地球から300光年ほど離れたハビタブル惑星を新たに発見したとテキサス大学から報告がありました。

この太陽系外惑星(以下、ハビタブル惑星)は、2018年に運用を終了したケプラー宇宙望遠鏡によりデータ上で確認されていたのですが、その際の解析では見過ごされていたものです。

さらに、ケプラーが発見した系外惑星の中でも、サイズと推定気温の点で地球に最も近いことが分かっています。

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️今度こそ生命体がいるかもしれない?!

分析の結果、前述のハビタブル惑星のサイズは、地球の1.06倍とほぼ同等で主星から受ける光の量は、地球が太陽から受ける量の約75%であることが分かりました。

こうした条件を踏まえると、このハビタブル惑星は、液体状の水を持ち、温暖な気候環境にある可能性が高いと言えそうです。

これまで、サイズか気温のどちらか一方のみが地球に匹敵するものは複数見つかっているのですが、サイズ・気温の両方とも地球に近いのは 今回が初めてだそうです。

このことから、今回発見されたハビタブル惑星こそ本当に生命が存在するかもしれない、と注目が集まっています。

 

「永久の昼」と「永久の夜」が生命体維持を難しくする?!

今回発見された「スーパーアース」「ハビタブル惑星」のどちらにしても、生命探査の有力候補とはなりそうです。ただし、惑星の表面に着目するといずれも地球とはかなり異なっているのがわかります。

例えば地球との大きな違いの1つは「表面が“永遠の昼”と“永遠の夜”の2つに明確に分かれている」ことが挙げられます。

スーパーアースの昼と夜が固定されているのは、月が地球に対して常に同じ面を向けているのと同じように、同じ半球を主星に向けながら公転していることが理由です。

主星に向いた側は永久に日が沈まず、逆に反対側は永久に光があたることはありません。従って、光合成を行う植物があったとしても、主星の方向を向いた永久の昼の部分でしか生存できない可能性があります。

ポジティブに描写すれば、永久の夜の部分においても、可視光に頼らずとも視界を保てる生命体であれば、繁栄することも考えられます。

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ハビタブル惑星と主星「赤色矮星」

ハビタブル惑星については、主星が「赤色矮星」であることで惑星との距離が近く、赤色矮星の放つ光は低温で弱いことも相まって、これを主星とする惑星のハビタブルゾーンが必然的に狭くなります。

主星と惑星が近距離にあるほど、2つの天体の自転と公転の周期が等しくなることを意味するので、月と地球の関係のように互いに対して常に同じ面を向けることになるのです。

すると、前述のスーパーアースと同じように惑星の片側は永久に昼、片側は夜となってしまい、惑星内の温度差が大きくなるという背景です。

ハビタブル惑星についてはもう1つ生命の維持が難しいと考えられる要素があります。それは「赤色矮星が閃光星であること」です。

閃光星とは、急にエネルギー放出を変動させる変光星のことで、突発的に明るさを増すフレア、つまり“燃え上がり“を起こします。

このフレアが惑星内の環境を過酷なものにし、生命が存在しにくくなってしまうのです。

スーパーアースもハビタブル惑星も、生命の存続が難しそうという、あくまでも現段階での理論上の話であり、絶対に生命体が住めない環境であるとは限りません。

特にハビタブル惑星については 地球から300光年も離れているため、環境的に住めたとしても人類の移住先としては遠すぎて現実的では無いかもしれませんが、地球外生命体が潜んでいる可能性自体は まだまだ否定できないのです。

とはいえ、現段階で昼と夜が固定され 赤色矮星を主星とするハビタブル惑星が“赤色矮星と同期自転”している限りにおいて、生命体は存在できないものと考えられてきました。

 

ハビタブルゾーンが広がる可能性

それでは、赤色矮星を主星とする惑星が同期自転していた場合、生命体が住めることはありえないのでしょうか? ここで注目されたのが“塵”でした。

初期のSF映画に“砂の惑星”というキーワードが入った作品があるように、空気中に多くの塵を持つ星が存在します。そのような星は、主星からの距離が広がっても 居住できる可能性があります。

塵には太陽光を遮り気温を下げる効果と、気温を保つ効果の2種類があり、この環境はこれまで生命の存在が難しいとされてきた惑星環境を、居住可能な場所へと変えられるかもしれないと言われ始めています。

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️宇宙の“塵”が持つ可能性

今回の研究チームでは、塵による主な影響を3つに分けて分析を進めました。

そして、主星と同期して自転している惑星であっても、塵に覆われていれば昼の部分の気温を下げ、夜の部分へ余った熱を移動させることで、ハビタブルゾーンを形成できることを発見したのです。

惑星から水が失われ 海の規模が小さくなると、大気中には塵が増加し、結果として惑星自体が冷えます。今回の研究の主な著者であり研究者でもある博士は、次のように主張しています。

「地球と火星では、塵が舞うことで表面に冷却と温暖化の両方の効果をもたらしますが、一般的には冷却効果の方が勝っています。しかし「同期自転」している惑星では永久の夜があり、温暖化が著しいのです。

一方、永久に昼の部分では冷却が著しいのです。

これは、極端な温度差を緩和することで惑星を より居住性の高いものにする効果があると言えるでしょう」実際に、このような塵の効果が地球の気候に対しても大きな役割を果たしているデータの取得にも成功しています。

研究チームは、最先端の気候モデルを応用して、地球と同等の太陽系外惑星を代用し シミュレーションを行い、塵の影響によって生命体が生きられる環境が作られることを初めて示すに至りました。

この研究は、これまで惑星の生命を支える環境が「太陽の代わりとなる恒星からの光エネルギーの量」で決定されるという考えに対して、惑星の大気に含まれる塵も大切な要素であることを示しています。

一方、惑星を包む塵の存在は、その表面に生命がいるかどうかを調査する過程で邪魔になることも事実であるため、今後の研究で考慮しなければならない問題の1つと言えるでしょう。

懸念点はあるものの、こういった結果を応用することで、今回発見されたスーパーアースやハビタブル惑星での生命体の居住可能性が増すのであれば、大きな進歩と言えるでしょう。 

 

いかがでしたか?
定期的に新たな発見が報告されても、生命体の発見や人類の居住可能性について確かな一歩を進めるのは非常に難しいことがわかります。とはいえ、技術も考察も日々進歩している現代、私たちが生きている間に決定的な発見に立ち会えるのも夢ではないでしょう。

参考 : sciencealert, iopscience, exeter, phys.org, など

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