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地球残留 VS 火星移住 ~決断の時は既に到来している?~

地球残留 VS 火星移住 ~決断の時は既に到来している?~科学
地球残留 VS 火星移住 ~決断の時は既に到来している?~

 

地球以外の惑星への移住、“テラフォーム”の話が出始めたのはいつ頃だったでしょうか。人類が地球に住めなくなる可能性に気付いてから、幾度となくこの議論は為されてきました。

科学者によっては既に決断を迫られているとの主張もあるようですが、今回は地球外惑星への移住が囁かれ始めた背景から、その実現可能性に至るまでの一連の軌跡を追っていきましょう。

 

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テラフォーミングはどこから始まったか? 

1930年代後半に、ほんの一握りの科学者とエンジニアが人間の文明による気候変動の可能性を発見しました。

21世紀の現代ですら温暖化については議論が割れますが、当時はなおさら証明するのが困難で、大勢に理解を促す過程は苦難に満ちていました。

壮大な地球という規模に比べれば人間の行為は微力である印象が強く、その蓄積とはいえ地球全体にまで影響を及ぼし得ると想像できる人は少なかったという見解が、2010年代にとある科学史家の著書の中で語られています。

一度温暖化の概念が広がり始めると、SF映画でも挙って主題として扱われるようになりました。

そもそも地球外惑星を地球化する意味の“テラフォーミング”という言葉も1940年代のSF作品に基づいた造語であり、そこから現在に至るまで使われているようです。

意図していたわけではないものの、人類自らが住む地球に手を加え続けてきてしまったことを痛感して初めて、地球以外の惑星の改造について考え始めたということです。

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火星は地球になり得るか?

日本のバブル崩壊の頃、既にNASAは火星に目星をつけて探査機を送り込んでおり、同時に科学者は火星を人間のために作り替える方法について検討していました。

その中でNASAの科学者による論文では、火星生活を可能にする具体的な方法が説明されています。いずれの方法も大気を作ることで温度と水分の確保を目指すものですが、技術的には大きな違いがありました。

例えば、鏡で太陽光を反射して極地の氷を溶かし、蓄積した二酸化炭素を放出させて火星を“温暖化”することで雨を生み出す方法もあれば、アンモニアを含んだ小惑星を火星の表面に何度も衝突させる方法などもあります。

著者の2人はテラフォーミングの実施はまだ先になると述べていますが、論文の結論自体は興味深いものでした。

「火星を作り替えようとする過程において惑星の機能と進化について掘り下げることになり、遅ればせながら地球を適切に管理できる程度の知見に至るだろう。」

科学者は、火星の改変を企てながらも、一方で地球の再生を決して諦めてはいないのです。

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火星への移転は現実的か?

今年、地球上において極めて過酷な環境で生き延びる極限微生物に言及し、火星の気温を上げつつ試しに住まわせる微生物の候補を絞ると語った研究者が現れました。

その他にも火星の岩石で硝酸塩とフッ素が発見されるというニュースもあり、テラフォーミングが語られ始めてからもその内状は日々進歩していることがわかります。

人類が火星に移住する未来が100%決まったわけではないため、依然として地球自体にも研究の焦点は向けられています。

皮肉にも火星に対してこれから施そうとしていることは、人類がこれまで地球に対して行ってきたことです。火星を地球の鏡として考えれば、同時に地球を居住可能に保てるための発想の転換へ近づいていると語る科学者もいます。

とあるSF作家の著書でも、炭素を補填する技術や、太陽光を防御する粒子の大気圏放出など、テラフォーミングの技術を用いて逆に地球を立て直すよう考えるべきだと論じられています。

こう見ると、火星へ移住するという考えの方が時代遅れと思う意見もあるかもしれません。

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二酸化炭素は人類の希望であり、火星の過去?!  

実は火星は今のままだと非常に危険な星です。火星は大気が薄いため“紫外線”を大量に受ける一方で、皮肉にも火星の氷を生命体に必要な“水”に変える可能性がある“赤外線”の方が出て行ってしまいます。

火星への移住“賛成派”は、火星がもっと地球に近い環境なら良かったのに、と思っているかもしれませんが、決して地球からかけ離れた条件ばかりではありません。

地球では二酸化炭素は断熱材として作用していますが、火星での二酸化炭素は既に過去に消え去ったものであるか、あるいは少しだけ地面を掘れば凍った状態で見つかるような存在です。

ある惑星科学者は、やはり火星に可能性を見出す発言をしています。太陽光が地表の半透明の氷を通過し表層土まで辿り着き土の温度が上昇すれば、地中の二酸化炭素が気化して噴出する現象が起きるというのです。

このプロセスを人工的に作ることができれば、火星を私たちが住める温度にするための温室効果をつくりだせるのではないかと考え始めています。

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“火星の地球化”に都合の良い素材?! 

地球環境を追い詰めた人類による“温暖化”ですが、火星に住もうとすれば皮肉にも人工的に温暖化を起こすことが鍵となります。

つまり、赤外線を通し、紫外線を跳ね返す素材があれば良いのです。それが、“シリカエアロゲル”です。

90年代に打ち上げられたNASAの宇宙探査機が宇宙ゴミの収集用に使った素材として知られているのがシリカエアロゲルです。

これは二酸化ケイ素の構造を持つ非常に密度の低い物質で、熱伝導性は非常に低いので、いわゆる“宇宙船”に最適な断熱材と言えます。 

さらにこの物質は半透明で、可視光や赤外線光が適切に透過し、反対側の温度をしっかりと上昇させるのです。

一方、紫外線のうち人間にダメージを与える波長は見事に跳ね返してくれるため、この上ない物質と言えるでしょう。

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エアロゲル実験の結果は?

この発見について、まずは現地である火星の代わりに研究所で仮説実験が行われました。

ポリスチレン製の箱の中に火星の環境を再現し、噂のエアロゲルを設置した後、火星から見た太陽光を想定したライトで照らしたところ、温度が50℃も上昇したのです。

実験チームは次に、実験結果である温度変化の測定値を火星の環境が数値化されたコンピューターモデルに投入しました。

その結果、やはりエアロゲル層の下では火星の土が急速に熱せられ、水を“液体で”得られる程の温度になることがわかりました。

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局所的な温暖化でも意味がある?

この方法を使えば、火星を迅速に温暖化させられることが、おおよそ判明したところですが、一方で「効果は必然的に局所的である」という否定的な意見もあります。

NASAの宇宙生物学者で火星の専門家でもあるクリスは、その範囲を「アメリカ中西部の地域ひとつ分くらいしかないだろう」と表現しています。結局、大気で全体を覆うというまさに地球の構造が、最も惑星を効率よく温める方法だというのです。 

惑星科学者ブルースは、一方で 局所的であったとしても試してみるべきだと主張しています。

「生命体が存在しないことで、全体から除外なく地域を選ぶことができること」をその理由に挙げており、エアロゲル方式の発案者自身も小規模での実験は「テラフォーミングにおいて非常に有利」という意見のようです。

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まずは、地球上で“最も火星に近い場所“から

惑星全体でなく局所的な実験だからこそ、様々な考慮の余地は残しつつも、実験自体を管理しやすいと言います。

このアイデアが最高に優れていると言える1つの理由は、手始めに地球上の火星とよく似た環境で実験できる点です。

例えば、南米チリのアタカマ砂漠や、南極のマクマード・ドライヴァレーなどがその例です。まずは、そのような環境で薄いエアロゲルを用い、地面がきちんと温まって氷が溶けるかどうかを確認するのです。

それがうまくいった暁には、火星での実験が実現するかもしれません。

 

いかがでしたか?
火星への移住を目指す過程で、人類の知見が地球の修復を実現し得る段階まで発達するのであれば非常に理想的です。逆に未来の子孫たちが火星で安全に生活できるのであれば、それもまた立派な人類の歴史となっていきます。いずれにしても、昨今の目まぐるしい科学の進歩が人類の未来を無事救うことを祈って、見守っていきましょう。
参考 : gizmodo, wired, など
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