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時空を歪ませて自転する星とは?~慣性系の引きずりと白色矮星~

時空を歪ませて自転する星とは?~慣性系の引きずりと白色矮星~科学
時空を歪ませて自転する星とは?~慣性系の引きずりと白色矮星~

 

質量を持つ物質が回転する際に、周りの時空が引きずられるように歪んでいく現象は、レンス・ティリング効果、または慣性系の引きずりと呼ばれています。

この現象を日常生活で観測することは困難ですが、宇宙空間では大規模な慣性系の引きずりを観測することができます。また、慣性系の引きずりの現象が見られる白色矮星の存在も明らかになりました。

今回は、時空を歪ませながら自転する白色矮星について、ご紹介いたします。

 

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一般相対性理論と白色矮星

アインシュタインが唱えた一般相対性理論によると、質量を持つ物体が回転する際、周りの時空は引きずられるように歪んでいくといわれています。

この現象は慣性系の引きずりと呼ばれており、あまり人々に周知されていませんが、物体の質量が大きく、回転するスピードが速くなるほど時空を歪ませる力も増えるそうです。

慣性系の引きずりと深い関係があるのは、白色矮星という進化の終末期にある恒星です。白色矮星は、その昔太陽の何倍にもおよぶ大きな質量を保持していました。

しかし、燃料である水素が枯渇してしまったために外層部が剥ぎ取られ、中心核のみが残ってしまいました。この中心核が白色矮星です。

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慣性系の引きずりと白色矮星の特徴

白色矮星は大きさだけに注目すれば地球と同等ですが、質量はかつて太陽よりも大きかった星の名残だったこともあり、地球の数十万倍ほどです。また、白色矮星は、1、2分で1回の自転を繰り返しています。

1日で1回の自転をする地球よりも、自転するスピードが桁違いであることが分かります。

アインシュタインの一般相対性理論が間違っていないのであれば、上記の特徴を持つ白色矮星が発生させる慣性系の引きずりの影響はかなり大きいといえるでしょう。

 

パルサーの連星と白色矮星

およそ20年ほど前、オーストラリア連邦科学産業機構 (通称CSIRO)のパークス電波望遠鏡が、白色矮星とパルサーの連星を観測しました。

その連星はPSRJ11416545という名前がつけられており、はえ座の方角にありました。白色矮星は大きさ自体は地球と同等でしたが、質量は約30万倍にもおよびます。

さらに、白色矮星の付属であるパルサーの連星は、地球の40万倍ほどであったといいます。

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パルサーの連星の特徴

通常、星は原子からつくられていますが、パルサーの連星は高密度の中性子からつくられていることが明らかになりました。

また、パルサーの連星が自転するスピードは毎分150回転というものすごい速さであることも判明しました。

これは、1分間に150回転する灯台のように、地球に向かって電波を送信し続けていると考えて良いでしょう。

 

パルサーの連星の軌道と不安定な揺らぎ

パルサーの連星の中から1番大きな星が初めに死ぬと、2番目に大きい星は超新星となり、パルサーを残すことが判明しました。

通常の連星の場合、2番目に大きい星はほとんどが死んでしまうのですが、今回発見されたパルサーの連星は異なりました。

そして、高速で回転する1番目の白色矮星が周りの時空を引きずるように歪ませてしまうせいで、パルサーの連星の軌道は傾きを起こすそうです。

研究データによると、パルサーの連星の軌道はグラグラしており、非常に不安定な状態に置かれているそうですが、それは慣性系の引きずりによるものであるということが分かりました。

 

いかがでしたか?
時空を歪ませながら自転する白色矮星についてご紹介しました。アインシュタインは自身が主張した預言のどれかは間違っているだろうと考えていましたが、それでもブラックホールの影を捉えたり、重力波を検知したりなど、預言が証明されたものがいくつも存在しています。しかし、これらの研究が膨大な予算によって成立したものであるのに対して、今回行われた慣性系の引きずりと白色矮星の研究は、50年前の電波望遠鏡が白色矮星を観測し、現在と比べると少ない予算で行われたものです。50年前の電波望遠鏡と当時の研究者たちが成し遂げた功績は、称えられるべきものなのではないでしょうか。
参考 : glbnews,  ozgrav, など
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