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金星探査の今後の可能性 ~金星の領有権を主張するロシアの思惑~

金星探査の今後の可能性 ~金星の領有権を主張するロシアの思惑~ 科学
金星探査の今後の可能性 ~金星の領有権を主張するロシアの思惑~

 

太陽系第2惑星金星は、長らく地球の双子言われているにも関わらず、火星ほど関心を集めることはありませんでした。

しかし、最近になって金星大気から、生命体の存在を示す証拠となり得る「ホスフィン」というリン化水素ガスが検出されたことから、今後の地球外生命体探索の対象として注目を集め、重要な位置を占めることになりそうです。

うした中、ロシア国営の宇宙開発企業「ロスコスモス」の最高経営責任者であるドミトリー・ロゴージン氏が「金星はロシアの惑星だ」と発言しました。

2015年に設立された国営企業「ロスコスモス」は、プーチン大統領の指示によロシア連邦宇宙庁とロシアにあるすべての宇宙関連企業を統合したもので、今回の発言の裏にはプーチン大統領関与していることは確実だと考えられています。

ただ、宇宙開発史の中で、金星探査をリードしてきたのは旧ソ連時代からのロシアであることも事実です今回は、金星探査の歴史から今後の可能性について ご紹介します。

 

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金星探査の黎明期

1957年、ソ連の科学者たちは、地球によく似ていることから生命体存在可能性が高いと言われていた金星探査を行う「ベネラ計画」の実行に着手しました。

そして1966年ベネラ3号他の惑星の地表に到達した初の宇宙探査機として金星に到達したのですが、この時は金星の大気圏のデータを取得することはできませんでした。

しかし翌1967年ベネラ4号金星の大気圏突入、観測データ送信に成功しました。

ベネラ4号観測データから、金星の大気は90%二酸化炭素、数パーセントの窒素や酸素、水蒸気で構成されていること、超高温かつ超高密度であることが分かりました。

また、1962年にアメリカの金星探査機マリナー2号」による観測結果から表面温度425度、気圧は地球の90倍あることが分かっています。

れら観測結果から金星の環境では生物が生存することが不可能であると考えられていました。

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今後の金星探査

1970年に「ベネラ7号ついに金星地表到達に成功気温465度、90気圧などの観測データを地球に送信しました。

この他ベネラ計画」では金星表面の画像撮影に成功していて、特に1981年にベネラ13号」が撮影した画像には生命が存在する証拠が写っていると、でも議論されています

ソ連は1984年の「ベガ計画」以降、金星探索を行っていませんが、ロージン氏の「金星はロシアの惑星」発言は、アメリカ・NASAをはじめとする他国の調査機関を牽制、金星探索について今もロシアが主導権を握っていくという意思表示と思われます。

実際、2021年から10のロシアの宇宙探査計画の中には、金星に関するミッションが含まれていますが、ロシアが宇宙憲章を無視し金星の領有権を主張し始めた場合、金星をめぐって国家間の紛争が勃発する危険性も無視できません

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生命の痕跡「ホスフィン」

今回、金星が注目されるきっかけとなった「ホスフィン」は、学術誌「ネイチャー・アストロノミー」に掲載された論文で紹介されました。

「ホスフィン」とは、有機物分解されることで発生するリン化水素ガスであることから、超高温かつ超高気圧の金星に有機物、つまり生物が存在する可能性を示唆しています。

論文の執筆者であるイギリス・カーディフ大学の宇宙物理学者ジェーン・グリーブズ氏によるとホスフィンが地球以外の岩石惑星で検出されたのは初めてのことで、NASAのジム・ブライデンスタイン長官は「地球外生命体の存在を示す上でこれまでで最大の進展だ」と興奮気味にっていることからも、その重大さが分かります。

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かつての金星の環境

1978年にNASAが実施した「パイオニア・ヴィーナス計画」によって、20~30億年前の金星水が豊富で海もあり、気候が温暖惑星った可能性があると考えられています太古の金星水が豊富で気候が温暖だったというは本当なのでしょうか?

これについて、ゴダード宇宙科学研究所の研究者たちはスイス・ジュネーブで開催された会合で「地球の双子」とも呼ばれる金星の気候の歴史を紐解く研究を発表したのです

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金星の気候をシミュレーション

太古の金星は水が豊富で、気候が温暖だったのかを確かめるため、ゴダード宇宙科学研究所のマイケル・ウェイ博士らは水が存在する状況を5つ設定し、比較対象として地球に310メートルの海が存在する状況と「全体が158メートルの海で覆われている状況を設定て、シミュレーションを実施しました。 

5つのシナリオの内3つは現在の金星の地形を基に「土壌中に少量の水が閉じ込められている」状況「平均10メートルの浅い海がある」状況、「平均310メートルの深い海がある」状況を設定した上で、42億年前、7億1500万年前、現在それぞれの環境条件について太陽放射や大気成分の変化の影響考慮するため三次元大気大循環モデルでシミュレートしました。

の結果金星は30億年ほどの間は50~20度の安定した気温を維持できていたことが判明したのです。

しかも、7億年~7億5000万年前に放出された大量の二酸化炭素がなければ、その温暖な気候は現在も維持されていた可能性があったそうです。

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地球によく似た惑星が太陽系に存在した可能性

多くの研究者が、現在の金星は太陽生命居住可能領域の内側の境界を超えていることから地球の2倍もの太陽放射を浴びていて液体の水を保持することは難しいと考えていました。

しかし、今回の研究で実施したどのシミュレーションでも水が液体の状態で存在できる温度を保持できる事が分かったそうです

金星が42億年前に誕生して間もなく急激な冷却期を迎えその後大気はほぼ二酸化炭素で構成されるようになりました。

もしも、その後の30億年で地球と同じような進化を経ていたとすれば二酸化炭素はケイ素岩塩に閉じ込められていたと予想されます。

そして、7億1500万年前頃には地球とよく似た大気構成になっていた可能性が高く、太陽系に地球のような惑星がもう一つ存在していたかもしれないのです。

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金星が地球と違う進化を遂げた理由

ところが現実には火山活動が原因と推測される大量のガス噴出金星の環境大きく変貌しました。

可能性として、火山活動噴出したマグマから大量の二酸化炭素が発生したことが考えられますが、そマグマ固まって栓となり、発生したガスは再吸収されなくなったのです

うして金星は二酸化炭素に覆われ温室効果の影響を受けその表面温度が約460度にもなる「灼熱の惑星へと変貌したのです。

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「金星ゾーン」に位置する太陽系外惑星への居住可能性

金星では、放出された大量のガスが何らかの現象が発生したことで岩に再吸収されなくなりました。

地球でも、25千万年前に大量絶滅を引き起こした言われている巨大火山活動がありましたが、金星ほどの規模ではなかったようです。

金星の歴史と進化を解明するには、さらに多くの探査計画実施する必要があるかもしれません。

ただ、これまでのシミュレーションの結果から金星ゾーン」というエリアの太陽系外惑星でも、液体の水と温暖な気候を保持できることが判明したので、今後、地球外生命の探索範囲はさらに広がっていくのかもしれません

 

いかがでしたか?
再び宇宙探査の対象として注目されている金星でが、その探査を巡り各国の思惑が交錯し始めています金星の生命体を最初に発見するのはアメリカなのか、ロシアなのか、あるいは既に発見されている金星知的生命体とロシアとの間で何らかの密約が取り交わされているのでしょうか?いずれにしても21世紀の金星探索から目が離せません
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