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シロシビンがうつ病に効く? ~幻覚剤と人間の自我~

シロシビンがうつ病に効く? ~幻覚剤と人間の自我~ 科学
シロシビンがうつ病に効く? ~幻覚剤と人間の自我~

 

近年、LSDやアヤワスカといった幻覚剤がうつ病を治す方法として注目されており、20世紀以降、幻覚剤についての研究が行われるようになりました。

幻覚剤はうつ病だけではなく、依存症や不安障害などの精神病の治癒や希死念慮をなくす手段としても注目されています。

その証拠に、ロシアアルコールやヘロイン依存症の治療やトラウマの克服に幻覚剤を用いたことで、症状が和らいだとの報告があります。

また、アメリカ食品医薬品局では幻覚剤の治験が行われているようです。今回は、マジックマッシュルームなどに含まれる幻覚剤「シロシビン」についてご紹介していきたいと思います。

なお、この研究はマーストリヒト大学のナターシャ・メイソン氏らが調査し、Neuropsychopharmacologyにて公開されています。

 

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幻覚剤と自我

幻覚剤を用いた人々は、口を揃えて「宇宙と一体化する感覚を体験したといいます。

1960年代、アメリカのティモシー・リアリーという心理学者は、このような宇宙と一体化するような感覚のことを「自我の喪失と名付けました。

そのほかにも、「自我の崩壊」「自我の死」「自我の分解などと呼ばれるようになりました。

幻覚剤を体験した人の話を聞いてみると、多幸感に満ちていたり、幸福感で包まれていたりと一見良いもののように思えますが、それは違います。

なぜなら、自我の喪失は統合失調症や依存症、うつ病やPTSD、不安障害やうつ病などの症状にも見られるからです。つまり、自我の喪失には良い面と悪い面の両方があるのです。

しかし研究者たちは幻覚剤によって自我をコントロールできるのであれば、うつ病などの精神病および依存症を治すことができるのではないかと考えています。

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シロシビンの効果とグルタミン酸塩

シロシビンやLSD5HT2Aセロトニン受容体与える刺激によって幻覚が発生することは、過去の研究で既に判明しています。

しかし、そのほかの神経伝達物質について研究や調査が行われることはあまりありませんでした。

そこで、マーストリヒト大学のナターシャ・メイソン氏らは神経伝達物質であるグルタミン酸塩シロシビンの効果を増幅させることに注目し、研究を実施しました。

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シロシビンとグルタミン酸塩に関する検証

グルタミン酸塩とは、ヒトが学習を行ったり物事を記憶する機能を支えるのに大切な神経伝達物質の1つです。また、この神経伝達物質は不安障害や統合失調症などの精神病にも深い関わりがあるといわれています。

ナターシャ・メイソン氏は次のような検証を行いました。それは、60人にプラセボあるいはシロシビンを与え、海馬と内側前頭前皮質のグルタミン酸塩濃度をMRI検査をして調べるというものです。

さらに、自我についてのテストのようなものを行い、シロシビンを与える前と与えた後で何か変わったことはないか答えてもらいました。

すると、明らかにシロシビンを与える前と与えた後で、グルタミン酸塩の濃度が大幅に変化していることが分かりました。

動物を用いての検証は過去に行ったことはありましたが、ヒトによる検証はこれが初めてだったそうです。 

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グルタミン酸塩がもたらすポジティブとネガティヴ

検証によって分かったことは、もう1つあります。それは、幻覚剤はポジティブな面とネガティヴな面がありますが、内側前頭前皮質のグルタミン酸塩が増えるとネ

ガティヴに陥り、海馬のグルタミン酸塩が減るとポジティブな面が現れるということです。幻覚剤によってネガティヴな自我の喪失が起こると、意思決定が不可能になり、思考や動作もおかしくなるといいます。

いわゆるバットトリップの状態ですね。対して、ポジティブな自我の喪失は、多幸感や幸福感でいっぱいになるといいます。これが冒頭で紹介した「宇宙と一体化するような感覚」です。

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幻覚剤とこれからの研究

今回の検証では、グルタミン酸塩がシロシビンの効果を増幅させることが分かりました

しかし、セロトニンやグルタミン酸塩以外にも、幻覚剤の効果を増幅させるような神経伝達物質は存在するだろうとメイソン氏は述べています。

終末医療や精神病の治癒に効果があると期待されている幻覚剤ですが、幻覚剤や神経伝達物質について分からないことがたくさんあります。残念ながら、幻覚剤の実用にはまだまだ多くの時間がかかりそうです。

 

いかがでしたか?
マジックマッシュルームなどに含まれる幻覚剤「シロシビン」が与える影響についてご紹介しました。日本は自殺率が高い国であるといわれており、近年では精神病患者や依存症患者が増加している傾向にあります。もしもシロシビンのような幻覚剤が認可されたならば、依存症や精神病患者が減り、自殺率も減少するかもしれません。ただし、日本での幻覚剤の使用や所持は違法であり、海外でも法律によって使用や所持を禁じているものも多いため、絶対に手を出さないようにしてくださいね。
参考 :  newatlas.com など
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