アメリカCIAの極秘文書のデータベース「CREST」の一部が機密解除された2017年以来、その内容がインターネット上で公開され、様々な真実が白日の下に晒されています。
長年にわたって謎に包まれていた、CIAが行っていた不気味な研究計画や活動の手掛かりを得ようと、ジャーナリストや研究者、活動家たちが「CREST」を徹底的に調査している中、CIAが「超能力」に関心と恐怖心を持っているということを記録した興味深い文書が発見されました。
今回は、CIAが脅威と考えていた「超能力」について、極秘文書を元に紹介します。
「超能力」に対してCIAが抱いていた興味と不安
CIAが「超能力」に関心と恐怖心を持っているということを記録した興味深い文書は、アメリカ政府に政府文書を要求、分析する非営利ニュースサイト「MuckRock」が発見、公表したものですが、他にもネパールのヒマラヤで未確認動物「イエティ」を捕獲したというファイルや胸の辺りに数字が書かれた「シャドーピープル」の写真など興味深い文書が発見されています。
更にユリ・ゲラーという超能力者に行った実験を含む、アメリカ、ヨーロッパ、旧ソ連などで行われた念動力の実験が記録されたファイルも発見され、そこには「念力で物体を動かすという、新たなエネルギーの存在を証明できた」という記述や、実験中に物体が消失と出現を繰り返す事象を目撃したという記述もありました。
「超能力」が兵器に利用される懸念
CIAは、こうした実験結果から当時の最大の仮想敵国である旧ソ連が、超能力を利用して西側諸国に混乱と恐怖をもたらす「ポルターガイスト現象」発生させるのではないかという危機感を募らせ、さらには「時間や空間、物質とエネルギーの関係を大きく変える」ことが可能な「超能力兵器」開発まで危惧するようになり、不安感や恐怖感を深めたようです。
旧ソ連の超心理学を調査
CIAは旧ソ連が「超能力兵器」の開発を恐れ、1970年代から旧ソ連の超心理学を調査、研究していました。CIAの情報分析官の多くは、旧ソ連の「超能力兵器」の脅威を深刻に捉えていて、中には旧ソ連の超能力者が相当な力を保有していた場合、その念力で大量破壊を引き起こすことが可能かもしれないと怯える者もいたようです。
「超能力兵器」の存在の真偽
CIAが懸念するように「超能力兵器」は本当に存在していたのでしょうか?そして「超能力兵器」が実際に使用されたことはあるのでしょうか?
計画の関係者が、その真実について説明しない限り、現実社会で近年発生している奇妙な出来事の中には「超能力兵器」によって引き起こされたという疑念を抱かざるを得ない案件も存在するかもしれません。
アメリカ政府の機密情報が公開され、誰でも見られるようになり、実際に強い関心を持つのは確かですが、すべての情報が公開されたわけではありません。
正真正銘の極秘事項に関するファイルや文書は、この先も決して公開されることはないのでしょう。
それでも、今回公開された「CREST」ファイルによって、CIAが超常現象や超能力に関して積極的に研究、調査を行っていたことは、間違いないようです。
謎の写真「シャドーピープル」
2017年にアメリカCIAの極秘文書のデータベース「CREST」の一部が機密解除され、約1,200万件以上の文書から、UFOや超常現象、超能力に関するファイルがいくつも発見されているのですが、その中で1971年の「ある男の写真」というタイトルのファイルの中にあった2枚の奇妙な写真が話題となっています。
それらの2枚の写真には、それぞれスーツのようなものを着て、ネクタイのようなもの身に着けている、白い影のような人物が写っていて、全身は放送終了後のテレビのスノーノイズのような白いドットにより構成され、顔の部分は黒いブランクになっています。
さらに奇妙なことに、胸元には「1569」と「1572」という数字が書かれているのです。この人影は「シャドーピープル」と呼ばれているのですが、CIAはなぜこのような画像を保存しておいたのか?
これらの画像を何に使用していたのか?この画像は、誰を、あるいは何を表わしているのか?この胸元の数字が何を意味しているのか、わからないことばかりなのです。
「スターゲイト・プロジェクト」と「シャドーピープル」との関連性
1970年代に「スターゲイト・プロジェクト」を発足させたCIAは、超能力者について研究し、遠方で起こった出来事の場所や内容に関する情報を「透視」できるスパイを育成、訓練することが可能か否かという実験に取り組んでいました。
もしかすると、写真で残っていた「シャドーピープル」は、この「スターゲイト・プロジェクト」と関連があるのではないか?
あるいはCIAの科学技術本部がタビストック人間関係研究所と極秘裏に実施していたマインドコントロールの可能性を調べる極秘の洗脳実験「MKウルトラ計画」と関連性があるのでないか?
と考える人たちもいるようですが、今のところはまだ何も解明できていないのが現実のようです。
アメリカ軍が実行していた「ジェダイ計画」
1970年代後半から1980年代前半にかけて、アメリカ軍では、映画「スター・ウォーズ」に登場する「フォース」、いわゆる「超常的な能力」を軍事的に研究、利用する、まさに映画「スター・ウォーズ」の「ジェダイの騎士」から名付けられた「プロジェクト・ジェダイ」、またの名を「ジェダイの騎士 訓練プログラム」と呼ばれる秘密の計画を実行していたという話があります。
その計画の目的は、兵士の「精神的な力」を増幅、拡張して、兵器として利用することだったといいます。兵士らは「バイオフィードバック」や「神経フィードバック」に始まり「サイバー生理学」、「内的瞑想技術を統合したバイオサイバースペース探索者トレーニング」と呼ばれる特殊な教育方法に基づいた訓練を実施され、超人レベルの能力を得ることができたそうです。
射撃技術は通常のトレーニングの半分の時間で上達し、最終的には目隠しした状態でも正確にターゲットを撃ち抜くまでになったといいます。
さらに、外国語の学習速度も飛躍的に向上しただけでなく、脳内物質の分泌、血流の速度、血圧の昇降、筋肉の弛緩・収縮、回復時間の調整、各種生理的反応、痛みの遮断、脳波の操作まで、あらゆる身体現象を自由自在に操ることができたそうです。
例えば、身体能力を向上させるために脳内物質であるエンドルフィンを意図的に分泌させることも可能だったということから、その凄さがわかります。
ただ、この「プロジェクト・ジェダイ」はわずか6カ月で消滅したのですが、研究自体は「スターゲイト・プロジェクト」に引き継がれて継続されていたようです。
こうした「超能力」に関する様々なプロジェクトは、公的な発表では成果らしい成果は得られなかったという発表がなされています。しかし、一説では、国際テロ組織「アルカーイダ」の指導者、ウサーマ・ビン・ラーディン氏の潜伏場所を突き止めたのは、アメリカ軍の「遠隔透視者」だったと言われているように、訓練で「超常的な能力」を育成された「ジェダイの騎士」が実在する可能性は否定し切れないのです。こうした「超能力兵器」に関する情報については、今後の研究、分析に期待しましょう。
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