地球の生命体、それは地球が長い年月をかけて築き上げてきた、奇跡の作品と言えます。地球で暮らす人類は、地球上にたくさんの生命体がいることを知り、新種の発見や、新種の創造という分野に力を注いできました。
しかし、人類の頭脳の発展は目覚ましく、多くの技術を手にすることによって「地球外にも生命体がいるのではないか?その姿を確認することはできないのか?」と地球外にも目を向けるようになったのです。
人類が地球外生命体に目を向けてからずいぶんと長い時間が経過していますが、実際にその姿の科学的な証明はできていません。
「地球外にも生命体はいるはずだ、でも見つからない…」その悩みが生じる訳は「今まで考えられていた生命誕生のシナリオとは違うシナリオを辿って、地球外生命体が誕生していたから」という説が浮上しました。
今までは一体どのようなシナリオを基に考えていたのかを、ご紹介します。
生物は奇跡でできている
DNAやRNAの組み合わせで、生物の情報は構成されます。構成するのは4つのコードのようなもので、そのコードの並びで1つのプログラムができるというイメージです。
プログラムにおいても同様ですが、適当なコードを打ったところでうまく機能はしません。そのため、このコードの並びは奇跡的に誕生するので、低確率で生命体が誕生するということになります。
このコードの並びは、地球外でも実現するのかが長年の課題でした。しかし、そのコードの並びを基準として考えるのは、説として難しいのではないかという考えが、新たに出てきたのです。
宇宙で生命は誕生できるのか?
先ほどの例でいうコードの並びで、完全なプログラムを偶然に完成させることは大変難しいです。
本来ならば、低確率すぎて完全なコードを完成させることはありえないことなのですが、ある研究者が計算をしてどれほどの星が存在すれば、完全なコードが完成するのかを導き出しました。
この計算は、本当にただの「偶然」で完全なコードができることを前提に計算されています。自己複製などができるようなRNAができるためのコードを40個と設定します。
計算の結果、宇宙に必要な星の数は10の40乗個程度となりました。宇宙に星が10の40乗個あれば、生命体は偶然生まれることができるのです。さて、一体宇宙にはいくつ星が存在しているのでしょうか?
限りない宇宙
宇宙には星がいくつ存在しているのか、実はそれを実際に数えることはできていないのです。今観測している宇宙も大変広いのですが、実際にはまだまだ広がっているはずだと考えられています。
観測限界でなく、その限界を超えた場所も含めて考えると、全宇宙の星の数は、10の100乗個〜10の178乗個にも及ぶといわれています。
先ほどの計算を踏まえると、宇宙で偶然生命体が誕生することも不可能ではないように見えます。宇宙のどこかには、既に生命体が誕生しているのかもしれません。
異星人と出会う可能性
「じゃあ、計算上は地球外生命体がいるんだ!」そう喜んでいる方もいらっしゃるかもしれませんが、研究者はこの意見に対して否定的です。
地球外に生命体がいること自体は否定していないのですが、地球人がその姿を確認することは難しいと述べています。
地球から確認できる距離、確認できる技術、生命体の規模などの条件がそろうことで、ようやく観察できるので、本当に奇跡的なことなのでしょう。
しかし、出会える確率が0%なわけではないので、技術の発展や偶然が重なれば出会えるかもしれません。
宇宙には夢が溢れており、地球で暮らす人類は宇宙を観測することで謎を解明しています。今後の技術の発展と、偶然の重なりで地球外生命体に出会える日を期待したいですね。
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