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時は脳が作り出す幻想?! ~理論物理学者が考える時間という概念~

時は脳が作り出す幻想?! ~理論物理学者が考える時間という概念~ 科学
時は脳が作り出す幻想?! ~理論物理学者が考える時間という概念~

 

皆さんは、楽しい時間はアッという間に過ぎると感じる一方で、役所などの順番待ちの時間は長く感じることはありませんか?

このような時間の感覚に関して、先進的な理論物理学の見地からは「時間」というものが実に多様な様相を呈することが指摘されています

実際に「時間」は消えることもあれば、伸び縮みすることもあるというのです。今回は、この「時間」という概念について、解説いたします。

 

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「時間」が消える 

最近は、スマートフォンや電波時計という便利な道具が発達したため、どこでも正確な時刻を知ることができる時代になっていますが、厳密に言うと地球上においては、標高の高低によって時間の進み方が違うのです

アインシュタインの一般相対性理論によれば、時間の進み方は重力影響しているものと考えられていて標高が低い海抜0メートル地点と標高の高い山頂を比較した場合、高い山頂は重力が小さいためごくわずかではありますが時間が早く進んでいるのです

実際に、衛星軌道上にある国際宇宙ステーションに高精度原子時計が設置されているのですが、この時計が徐々に遅れてくるため、適時調節されているといいます

また2010年にアメリカ行われた実験では、わずか33センチという階段2段分程度の高さが異なる場所に設置された2台の原子時計時間の進み具合に、限りなくゼロに近いとはいえ確実に差生じることが確認されました

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言うまでもなく、うしたごわずかな時間の誤差は私たちの日常生活には まったく何の影響も及ぼしませんが概念として「絶対的な時間は存在しないという真実が明確に確認されたということは極めて重い意味を持っています

いずれにしても、グリニッジ標準時だけが唯一の時間ではないということになりますが、最先端の理論物理学では時間についてさらに柔軟な解釈試みる動きがあるようです

イタリアの理論物理学者で『時間は存在しない』などの著書があるカルロ・ロヴェッリ氏は、我々が持っている時間に関する一般的な感覚は、実際にはかなり主観的な思い込み投影されているものでありしかもべきことに この現実の世界を最小のスケールを用いててみると時間という概念は消滅してしまうと説明しています

そして、物事の微視的な状態を観察していると、過去と未来の違いが消え物事の基本的な文脈において原因結果の区別が無くなる、とも言っています。ロヴェッリ氏が言う、現実の世界を観察する「最小のスケール」とは量子重力のことであり、確かに量子重力理論はある意味では時空を超えた世界だと言えます

そしてこの「最小スケール」で観察した場合、現実の世界から過去も未来も無くなり時間という概念が消滅するのだと説明しています

そうは言っても、スポーツの試合ではプレー中に次々と新たな見せ場が起こり、時には偶然の産物とも言える奇跡のようなプレーを交えつつ、勝敗が決まります

こうした一連の流れを見ると、時間は未来に向かって進んでいるように感じられますがそれは時間が進んでいるのではなく、エントロピーが増大しているのだロヴェッリ氏は言います

「熱力学第二法則」であるいわゆる「エントロピーの法則」とは、熱い紅茶にいれたすぐに溶けますが、その逆はない、という不可逆性を表しています

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そしてこの氷が溶けるという変化は時間の経過によるものではなく、単純熱い紅茶と冷たい氷という熱量の差によるものであるということなのです

しかし私たちは、物事の変化は時間の経過が大きく影響しているとイメージしがちであり、これこそ私たちが生み出している時間の概念だというのです

さらにロヴェッリ氏によればエントロピー増大が「時間」に「未来」という方向性を与え「過去が存在していたことを印象づけるのだそうです

そして、時間が流れる感覚は物理学ではなく、脳の構造の問題であるため時間は物理学よりも神経科学の領域で議論する可能性がある、とも発言しています。

また、物事の変化が、時間の経過が原因であるとは限らないのであれば、グリニッジ標準時的時間が経過しても変化が生じないケースもあり得るということになり、もしかすると人間の実年齢などは肉体の調子を示すものとしてあまり意味を持たなくなるかもしれません 

「時間」が伸びる 

時間が未来に向かって進んでいる、という一般的な常識そのものを覆すような話ですが私たちが持っている時間の感覚というもの自体、時と場合によって大きく変化すること恐らく多くの人々が実感されているのではないでしょうか?

時間が経つのを忘れて何かに熱中した体験もあれば、通常通りのルーティーンワークを処理して1日が平穏無事に終わる場合もあると思います

身の危険を感じるほどの恐怖体験した場合私たち脳がアドレナリンを大量に放出することで体内時計が早まり、周囲の動きがスローに感じられということは、各種の研究でわかっています

また、アスリートが「ゾーン」に入る体験をすると、周囲の動きがスローモーションのように感じられるということも、多くの選手から報告されています

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アメリカのセントトーマス大学准教授であるアーロン・サケットは、こうした時間の伸び縮みは物事に注意を傾けた時に起こると説明しています

つまり、時間の流れについて考える場合、時間の認識に影響を与える最大の要因は”注意”だというのです。実際、時間の経過そのものに注意を向けるほど、時間が遅く経過すると感じますし、空想にふけっていると、時間の経過自体を見失う可能性も高くなります。

楽しい時はが早過ぎる」とはよく言いますが、実際には「物事を夢中に考えている時はが早過ぎる」という表現の方が相応しいようです。

また、議論がヒートアップしている時や重要なプレゼンテーションの直前など、あまり快適とは言えない時も意外と時間は早く過ぎるようで

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つまり、楽しい時間はアッという間に過ぎるというのは本当は正しい感覚ではなく、実はその時間をギリギリいっぱいまで楽しんでいて、後から思い返してみるとアッという間だった思える体験だったということになります

一方で、物思いにふけるなど、漠然と考え事をして過ごした時間の方が、実際アッという間に過ぎたと感じる時間だと言えるのですこれらの他に時間を変容させるものとしてドラッグがあります。

前出のロヴェッリ氏は、彼がLSDを服用した時の時間の感覚について「強烈な体験」と表現し、同時に「知的好奇心も覚えた」と言います。

時間が止まった感覚を覚え、こうした奇妙な現象は彼自身の心の中で起こっていたそうですが、時計は進んでおらず、確かに時間は流れていない、それは現実という構造完全破壊された状況だったそうです。

そしてロヴェッリ氏は、私たちが認識している「時間というもの、豊かでいくつもの階層がある概念だ表現していますこれらの時間の階層の一部は、限定的な領域内の限定的な大きさで適用されるものだそうです。 

 

いかがでしたか?
時間という大きな河は未来永劫に流れ続けるものかもしれませんが、それが人々の間なのか、個人の心の内面なのかTPOに応じて異なる速度で流れるものであると考えてみると、新たな発見があるかもしれません  
参考 :  Big Think,Wikipedia.など
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