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木星のトレードマークはなくならない? ~大赤斑とは~

木星のトレードマークはなくならない? ~大赤斑とは~ 惑星
木星のトレードマークはなくならない? ~大赤斑とは~
木星の表面には大きな赤い渦があることをご存知でしょうか。その渦は大赤斑と呼ばれており、木星の特徴となっています。
しかし、そんな特徴があと数十年でなくなってしまうという説があります。今回は大赤斑の消失について、研究者の最新の見解を交えてお話します。
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大赤斑とは

大赤斑は1665年にフランスの天文学者カッシーニによって発見されたと言われています。

地球の直径の数倍の大きさを誇るその渦は、300年以上もの間、その大きさを維持し続けていました。

しかし、20世紀後半から、そのサイズが急速に縮小していると報告されています。

NASAにより打ち上げられた木星探査機ジュノーは、2017年に大赤斑を至近距離から撮影することに成功していますが、その時点でのサイズは地球のわずか1.3倍ほどにまで縮小していました。

その縮小のスピードは1年辺り約930kmであるとされており、このままのペースだと20年以内に消失してしまうという見解も述べられています。

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大赤斑が生成されている仕組み

大赤斑は地球上で言うところの嵐のようなものです。

その雲頂から根本までの距離はおよそ300kmと言われており、上空は1300度に達し、根本はそれよりもさらに高温の熱源となっていることが報告されています。

その領域は高気圧となっており、木星の自転とは逆方向に回転しています。

そのような回転は、木星に生じる渦の全てに起きるわけではなく、逆向きの回転をしていることが、長期間に渡って大赤斑を維持している理由だとされています。

ちなみに、地球上で最も長い間 存在していた嵐は、1994年にハワイの辺りで生じたジョンという名のハリケーンで、その長さは31日間でした。

これと比べると大赤斑の数百年という期間が驚くほど長いことがわかります。また、大赤斑の中心は高気圧でしたが、それは周囲の低気圧と相互作用します。

その際に風の流れが変化し、境界付近に停滞点が生じます。そこで流れが乱され、外側に向けて散らばることで、大赤斑の一部が剥離する様子が観測されています。

このようにして、大赤斑はじわじわと削り取られていってしまうのでしょうか。メディアがこぞって大赤斑の消失を危惧する中で、その流れに異を唱える研究者がいました。

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大赤斑はなくならない?

カリフォルニア大学バークレー校のフィリップ・マーカスは、2019年11月にアメリカのシアトルで開催されたアメリカ物理学会 流体力学部門の会において、大赤斑がすぐになくなることはないという独自の見解を発表しました。

彼の見解は今までの観測結果に対する一つの疑問に端を発します。大赤斑が消失するという説は、木星表面の雲の動きの観測結果から推定されたものでした。

しかし、そもそも大赤斑の大きさと観測されている雲の大きさはイコールなのでしょうか。

彼は、流体力学を利用したシミュレーションモデルを構築することで、雲の動きではなく、大赤斑自体の動きを計算しました。

その結果によると、大赤斑を成す渦の大きさは雲の動きとして観測されているものよりも大きいことがわかりました。これは見た目上の渦の大きさが小さくなっていても、その元となる渦の勢力が弱まっていることを直接的に意味するわけではないことを示しています。

また、これは前述した大赤斑から 一部が剥離する現象が低気圧との相互作用であることを裏付けるデータとなっています。

今までは、雲の観測により渦の動きを見ていましたが、低気圧は雲を生じないこともあります。

しかし、今回のようにシミュレーションを用いることで、仮に雲が見えなくても生じた現象を説明することが可能となりました。

このシミュレーション結果から、マーカス氏は今後も大赤斑は生き残るだろうと考えています。

 

いかがでしたか?
木星の大赤斑に興味を持っていただけたでしょうか?大赤斑は小型の望遠鏡でも見やすい模様です。皆さんも、ご自身の目でその大きさを観測してみてはいかがでしょうか。
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