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生命が存在する星の探索 ~理論による絞り込み~

生命が存在する星の探索 ~理論による絞り込み~ 科学
生命が存在する星の探索 ~理論による絞り込み~
宇宙空間において、生命が存在する可能性がある星は無数にあります。
しかし、いまだかつて地球外生命体は発見されていません。その理由の一つに、可能性がある星の絞り込みが行えていないことが挙げられます。
今回はそんな星の探索を行うために必要な理論的なアプローチについてのお話です。
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生命居住可能領域にある星

生命が存在できる環境はハビタブルゾーンやゴルディロックスゾーンと呼ばれており、具体的には水が液体として存在できる気温であることや、恒星から降り注ぐ紫外線の量が少ないことが条件として挙げられます。

銀河系内には400億個以上の惑星が、そのような生命居住可能領域内にあるとされています。それだけ多くの星の全てを望遠鏡で観測し、生命が実際に存在しているか確認することは不可能に近いです。

そこでノースウェスタン大学のハワード・チェンとダニエル・ホートンは理論に基づいて3次元のモデルを組むことで、惑星の居住可能性を見積もることに成功しました。

モデル構成における化学のアプローチ

彼らは3次元の気候モデルを使用して、赤色矮星の周りの惑星の大気状態を推定することに挑戦しました。赤色矮星とは、太陽よりも小さく温度が低いことが特徴であり、銀河系の70%を占めるほど多く存在する恒星です。

その恒星を周回する惑星は観測しやすいため、生命が存在するかを探索する際によく候補になります。彼らの気候モデルにおける新規性は、化学の知識を組み込んだことです。

恒星から発生する紫外線が、星の大気中の水蒸気やオゾンガスとどのように反応するかをモデルに組み込んだことで、より正確な水の動きを決定することができました。

このモデルによるシミュレーションでは、活動が活発な赤色矮星を周回する惑星において海を成すほど大量の水が50億年以内に蒸発してしまうという結果が得られました。

この結果は、化学を考慮していない従来の研究とは対照的です。

一方、活動が穏やかな赤色矮星の周りの惑星では、長期間に渡り液体としての水が保持される可能性が高くなります。

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このように、赤色矮星の活動レベルは生命居住可能領域における惑星の候補を選択するための重要な指標となります。今回のモデルでは、惑星の環境を潮汐固定の状態であると仮定しています。

潮汐固定とは、地球と月の関係のように惑星のある面が常に恒星の方を向いている状態を指します。このような状態では、昼と夜は片面にのみ生じており、生命が存在するのに適しているとは言い難いです。

多くの赤色矮星周りの惑星はそのような状態になっていると言われているため、潮汐固定状態を仮定したと考えられますが、近年のフランスのボルドー大学の研究では、潮汐固定されない可能性について報告しています。

この研究と合わせて考えると、より地球外生命体が存在する可能性が見えてきます。

生命居住可能性に対するオゾン層の影響

このモデルでは、星の表面温度が生命の居住に適しているとしても、オゾン層が薄い場合は紫外線が容易に地表まで到達してしまい、生命は存在できないという結果も得られました。

特に、水蒸気量が多い大気ではオゾン層が薄くなるようで、このことは前述した赤色矮星の活動レベルと紐付けて考えることができます。

そして多くの惑星は、このオゾン層の条件を満たしていないため、観測するべき対象となる惑星を絞ることができます。

惑星のオゾン量はハッブル宇宙望遠鏡や、その後継機であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡により観測することが可能です。

高性能な宇宙望遠鏡を運用するにあたり、観測するべき惑星が絞れることは非常に有用な結果だと言えます。

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いかがでしたか?
惑星探索における理論的なアプローチに興味を持っていただけたでしょうか?観測対象が絞れれば、地球外生命体を発見できる確率も上がります。皆さんも宇宙人に会える日に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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