私たちの星、地球は数多くの謎や不思議で溢れています。
おとぎ話に出てくるようなカラフルな木々や、真っ青な溶岩を噴出する火山まで、謎は世界中どこにでも存在します。
今回は地球上の驚くような光景をご紹介します。
レインボーユーカリのカラフルな木々
レインボーユーカリは、おとぎ話に出てくるような不思議な木です。
この木は、樹皮が剥がれたあとの副作用でさまざまな色に変化します。剥がれた直後に見られる幹は黄緑色をしています。
それが、時間が経つに連れてブルー、紫、オレンジ、海老茶色へと徐々に変化していくのです。
カラフルな木々が立ち並ぶ光景はおとぎ話の世界のようですが、レインボーユーカリはインドネシアやフィリピンに分布していて実際に見ることができます。
炎も防げるエアロゲル
エアロゲルとは、ガスとゲルから成る、極めて細かく均一な構造を持つ軽量な物質のことです。
エアロゲルの一種であるシリカエアロゲルは見た目が半透明なので、「固体の煙」や「凍った煙」という別名もあります。
エアロゲルは構造体であり、特定の化合物を指す名称ではないので作成方法は数多くあります。
しかし、そのいずれも作成のプロセスは似たようなものです。
特殊な液体を使って化合物から溶媒を取り除くことで乾燥体のエアロゲルは生成されます。
できあがった乾燥体のエアロゲルは密度が非常に小さく、内部は99%が空気で満たされています。
空気は熱伝導性が極めて低いため、炎の熱を防げるほど強力な断熱材になるのです。
世界一黒い物質 ベンタブラック
ベンタブラックとは、ナノチューブから構成される、地球上に存在する中で最も黒い物質です。
イギリスの国立物理学研究所で開発が始まりましたが、現在ではサリーナノシステムズという民間企業が開発を受け継ぎ、2015年に完成しました。
ベンタブラックは光の99.965%を吸収するため、肉眼で見ることはほぼ不可能です。
まさにブラックホールのような物質なのです。
ドラゴンのようなウミウシ
アオミノウミウシはウミウシの一種ですが、その独特な外見から「ウミツバメ」や「青い竜」とも呼ばれています。
オーストラリアや南アフリカでしか発見されていない、非常に珍しい種類の軟体動物です。
見た目こそ美しいものの、電気クラゲの猛毒を餌として体内に取り込んでいるため、手で直接触れることは非常に危険です。
アオミノウミウシは普段、胃の中に空気を溜め込み、その浮力で腹を上にして海面を浮遊しています。
ドラゴンのような神秘的な外見をしているため、ドラゴンのキャラクターデザインのモチーフになることも多くあります。
しかし、ドラゴンや天使のような外見をしていても、猛毒を持つ肉食の捕食生物であることを忘れてはいけません。
塩でできた地下の教会
南米コロンビアの小さな町、シパキラには、「塩の教会」という観光地が存在します。
塩の教会は1945年に、もともと塩鉱山だった場所をカトリック教会に作り変えてできた施設です。
人が作ったとは思えない、巨大な洞窟のようなこの教会には、10000人もの人が入ることができます。
また、この教会には14個の十字架がありますが、すべてが塩でできています。
恐怖の捕食者 ミツクリザメ
ミツクリザメとは、深海に生息する極めて珍しいサメの一種で、古代のサメと共通する特徴を数多く持っているため、「生きた化石」とも呼ばれています。
半透明な皮膚の下に血管が通っているため、肌はグレーがかった薄ピンク色をしています。
ミツクリザメは動物が発する電流を感知して突き出た顎を伸ばし、釘のような歯で獲物を捕食します。
サイケデリックな元素 ビスマス
化学の授業で習った「ビスマス」という元素を覚えていますでしょうか?
覚えているという人でも、ビスマスがいかにサイケデリックで美しい元素か知っている人はごく少数でしょう。
ビスマスは金属の一種ですが、独特な結晶構造をしているため虹色に光る四角形が組み合わさったような美しい幾何学的な模様をしています。
ビスマスはその美しさゆえに、置物やアクセサリーによく使われます。
青く燃える火山
インドネシアには、青く燃え盛る溶岩を噴出する火山があります。
それが、イジェン複合火山です。
イジェン複合火山の溶岩そのものは青ではありませんが、溶岩とともに噴出する濃度の高い硫黄ガスの働きによって、この火山の溶岩は青色の炎をまとっています。
硫黄ガスに火がつくと化学反応で青色に燃焼するため、溶岩が青色の炎を放っているように見えるのです。
陸地から世界で最も遠い場所
到達不能極とは、海上において陸から最も遠い地点、あるいは陸上において海から最も遠い地点です。
地理的な制約はあるものの、物理的には到達が可能と考えられているため、到達困難極と呼ばれることもあります。
ポイントネモは、世界中の海で最も陸から離れた到達不能極です。
ポイントネモはデュシー島、モトゥヌイ島、メイハー島の中央にあります。
ポイントネモに最も近い人間の居住地は、415km上空を飛行している国際宇宙ステーションです。
また、ポイントネモという名前は小説「海底2万里」の登場人物であるネモ船長が由来となっています。
異世界のような風景が広がる ダナキル低地
エチオピアとエリトリアの国境をまたぐように位置するダナキル低地には、まるで異世界のような不思議な風景が広がっています。
ここにはマグマのプールやネオンカラーのきらびやかな温泉が点在し、地下にはマントルが流れています。
しかし、ダナキルに行くためには特別な許可を得なければならないため、個人で行く場合はツアーに参加する必要があります。
海底に湖がある
海底では、上層の海水よりはるかに濃度の高い塩水が「塩水溜まり」と呼ばれる湖を形成しています。
このような塩水は濃度が極端に高いため、周囲の海水と混ざり合うことなく、海底に湖のように溜まっているのです。
ここでは海底の湖そのものに浜辺があり、そこに海の流れとは異なる湖の波が打ち寄せます。海底の湖は強い浮力を持ち、海底に沈められた潜水艦を浮上させることもあるほどです。
地球上で最大の生物
地球上で最も大きい生物はクジラでも、ゾウでも、アメリカスギでもありません。それは、オニナラタケというキノコなのです。オニナラタケが初めて発見されたのは、2017年のことです。
オニナラタケは、アメリカのマルール国立林の広大な敷地に分布しています。DNA鑑定の結果、この国立林に存在するすべての株が、ひとつのオニナラタケの一部分であることが判明しました。
オニナラタケは推定2400歳〜8650歳で、傘部分は味も良いそうです。
地下深くにあるクリスタルの洞窟
「クリスタルの洞窟」とは、メキシコにある内部が巨大な石膏の結晶でできている洞窟のことです。
クリスタルの洞窟は、メキシコのチワワ州北部に位置するナイカ鉱山の地下およそ300メートルの地点にあります。
2000年に、ナイカ鉱山で排水用のトンネル工事をしていた工事人によって発見されました。
極めてクリスタルの純度が高いため、形成された年代の特定は困難ですが、内部からは50000年前に生息していたとされるバクテリアが見つかっています。
日本だけでなく世界に目を向けると、地球上には多くの不思議や神秘に満ちた場所があることに気が付きます。46億年のドラマを持つ地球は、数々の不思議な自然現象を引き起こしています。また、人間の発達させてきた科学というのも、不思議なものですね。
参考 : karapaia, など
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