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とても重いけど軽い星 ~最軽量級ブラックホール~

とても重いけど軽い星 ~最軽量級ブラックホール~ 宇宙
とても重いけど軽い星 ~最軽量級ブラックホール~

 

太陽系の中で最も重い星は恒星である太陽です。しかし、そんな太陽より何倍も重い天体があります。皆さんにも聞き馴染みのあるブラックホールです。

では、ブラックホールはどこまで軽くなれるのでしょうか。今回は発見されている中で最も軽いブラックホールのお話です。

 

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中性子星とは

実は、太陽のような恒星とブラックホールの間には、また別の名前がついた天体が存在しています。

中性子星と言い、1933年にそのモデルが提唱され、実際に発見されたのは34年後の1967年でした。この天体は1.3秒という正確な間隔で電磁波を放出しており、その存在が確認されるまでは、宇宙人からのメッセージではないかとも考えられていました。

今ではそれほど珍しい存在でもなくなり、銀河系の中だけでも2000個ほどの中性子星が見つかっています。この中性子星の誕生の仕方はブラックホールと同様で、重い恒星が超新星爆発をした際にできます。

重い恒星の中では核融合が起きており、その反応が進むに連れて質量は増大します。やがて原子核同士が重なり始めると、陽子が電子を捕まえることで、中性子へと変化します。

収縮する圧力と重力の力関係により起きるのが超新星爆発で、この爆発の後に中性子が芯として残る場合に中性子星になります。ブラックホールになる場合との違いは質量で、中性子星は一般的に太陽の二倍程度の質量しか持てません。

質量が大きくなると、中性子自身がその重みに耐えきれず、爆発後も圧縮が続きます。その状態になったものがブラックホールです。

ブラックホールと中性子星の境目

質量が大きい天体はブラックホールか中性子星になります。では、その質量の境目はどこなのでしょうか。その境目は2013年に日本の研究チームによって理論的に導き出されました。

2008年にノーベル物理学賞を受賞した南部陽一郎が原型を提唱した量子色力学に基づく計算の結果、中性子星とブラックホールの境目となる質量は太陽のおよそ2.5倍ほどであることが判明しました。

これはあくまで理論上の数字であり、宇宙物理の分野では日々新しい理論が提唱されることがあります。例えば、中性子星の質量の最大値も、昔は太陽の1.8倍程度だと言われていました。

しかし、それを覆すような観測結果が出たことで、理論の見直しが行われ、このような理論が提唱されることとなったのです。新しい理論は学術的な進歩も重要ですが、同時に装置の性能が向上していることも重要な要素です。

特に理論分野ではコンピュータの性能向上が鍵を握っており、この研究においてもスーパーコンピュータが使われることで、新理論の発見に繋がりました。

そして、理論の裏付けとなる観測結果もまた大切な要素です。新理論の提唱から6年後の2019年に、この理論限界に極めて近い質量を持つブラックホールが観測されました。

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最軽量級ブラックホールの発見

そのブラックホールはオハイオ州立大学の研究チームによって発見されました。

全天の25%以上の範囲を観測するプログラムであるスローン・デジタル・スカイサーベイの一貫でアメリカに建設されたアパッチポイント天文台にある反射望遠鏡によって観測が行われたデータを分析することで、今回の発見に繋がりました。

このブラックホールの質量は太陽の2.6から6.1倍とされ、最小値で考えると質量の限界値である2.5倍に極めて近くなります。

過去に質量が判明しているうち最小のものは太陽のおよそ5倍であるため、その半分ほどの質量まで下がる可能性があります。

また、中性子星についても同様に2019年に太陽のおよそ2.17倍の質量のものが発見されています。
まだ謎の多い中性子星ですが、これらの発見はその謎を解明する強い助けとなるでしょう。

 

いかがでしたか?
最軽量級のブラックホールに興味を持っていただけたでしょうか?限界値を明確にすることは難しく多くの実験を必要とします。しかし、一つ一つの研究結果が積み重なることで、限界に近づくことができます。皆さんも限界への挑戦に胸を踊らせてみてはいかがでしょうか。
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