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解明される天の川銀河の謎 ~銀河の縁から中心部まで~

解明される天の川銀河の謎 ~銀河の縁から中心部まで~ 宇宙
解明される天の川銀河の謎 ~銀河の縁から中心部まで~

 

空気が澄んだところで、夏の夜空をふと見上げると、綺麗な星空が目に入ります。その中でも一際目立つのは、数多の星が集まってできた天の川です。

天の川は、天の川銀河と呼ばれる銀河の一部で、私たちが住んでいるこの地球もその天の川銀河に属しています。

今回は、身近でありながら、私たちから遙か遠く離れた星たちの集まりである「天の川銀河」についてお話ししたいと思います。

 

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スケールの大きい天の川銀河

私たちは地球上の広大な大地の上で暮らしています。しかし、私たちにとっては広大な大地でも、地球表面の、わずか30%にしか過ぎません。また、それだけ巨大な地球も宇宙の中ではちっぽけな存在です。
例えば、太陽は地球のおよそ110倍の大きさをしており、さらに地球が所属している太陽系の直径は地球のおよそ2億4000万倍にもなります。
そして、今回お話しする天の川銀河の直径は10万光年。光の速さでも10万年かかるほど巨大なその距離は、地球の直径のおよそ72兆倍になります。天の川銀河のスケールの大きさは、そのサイズだけに留まりません。
宇宙が誕生したと言われているのが、今よりおよそ137億年前。2019年のカナリア天体物理学研究所のカルメ・ガヤルトの発表によると、天の川銀河が誕生したのは、それから数十億年後の100億年~130億年前だとされています。
人類が誕生したのが、およそ700万年前のことなので、計り知れないほど遠い昔のことであるとわかります。

私たちが所属する太陽系はどこにある?

天の川銀河が遠く離れた星の集まりであるという説は、紀元前400年頃の学者デモクリトスによって提唱され、実際に天の川銀河を星が構成していることは、1609年にガリレオ・ガリレイの望遠鏡によって確認されました。
その星の数は正確に数えることができないほど多く、およそ2000億個~4000億個もの恒星が集まってできていると言われています。私たちにとって最も身近な恒星である太陽はそのうちの一つです。
銀河といえば、星が渦を巻くように集まっている絵をイメージされるかと思います。その構造は渦状腕(かんじょうわん)(スパイラル・アーム)と呼ばれる形状の星の集まりに分けることができ、太陽系はその中でも小さい腕であるオリオン腕に属しています。
その場所は、天の川銀河の中心から2万6000光年離れた銀河の縁にあるとされています。そこは、ハビタブルゾーンと呼ばれる領域で、他の恒星の影響を受けにくく、生命が存在できる環境になっています。
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ハビタブルゾーンとは

太陽系の位置は銀河系のハビタブルゾーンと呼ばれており、より正確に生命がいる可能性を考える時は惑星系のハビタブルゾーンも考える必要があります。
例えば、銀河系のハビタブルゾーン内にある太陽系の中でも、地球以外の惑星で生命の存在は確認されていません。同時に惑星系のハビタブルゾーンも満たしているのは、地球の他には木星の衛星であるエウロパがそれに当たると言われています。
では、天の川銀河内ではどれだけの惑星がハビタブルゾーン内に存在しているのでしょうか。2015年にオーストラリア国立大学とデンマーク・ニールス・ボーア研究所の共同研究チームが報告した論文によると、数十億個もの惑星がハビタブルゾーン内にあるとされています。
さらに、同時期に報告された理論研究では、生命が存在しうる惑星のうち9割以上はまだ作られていないという知見も示しています。地球は46億年前に誕生しましたが、今から100兆年後でさえも宇宙最後の星が燃え尽きることはないと言われています。
それだけの長い年月の中で、残りの9割の惑星が作られていくのに十分な材料が宇宙にはあります。このように過去だけでなく、未来にも無限の可能性を秘めている宇宙では、地球以外でも生命が誕生する可能性が十分にありえるでしょう。
ひょっとしたら、ハビタブルゾーン内にある数十億個の惑星のうち、どこかには既に生命が誕生しているのかもしれません。天の川銀河の縁は生命が存在しうる環境でした。では、逆に銀河の中心には何があるのでしょうか。

無数の恒星を引き寄せているもの

天の川銀河の中心を観測することは容易ではありませんでした。無数の星がひしめき合い、視界が遮られてしまうため、可視光や赤外線のように光を使った測定手法によって直接目で見るように観測することは不可能だったのです。
電波を使うことで、中心に近い領域の観測に成功したのは1974年のことでした。それでも、本当の中心部に何があるのかは判明せず、中心にあるものの正体がとてつもなく大きなブラックホールであるという証拠が掴めたのは1998年になってからでした。
カリフォルニア大学ロサンゼルス校のアンドレア・ゲッズがハワイ島のマウナケアにあるケック望遠鏡を使い、中心に極めて近い位置に存在している恒星の動きから、目には見えないが中心には太陽の370万倍もの巨大な質量を持つ天体がいると提唱しました。
つまり、天の川銀河の中心には超巨大ブラックホールがいるという証拠を見つけたのです。そして、実はこのブラックホールの大きさはありえないほど大きいのです。
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超巨大ブラックホールの謎

通常のブラックホールは大きな質量を持つ恒星が、自らの強大な重力に押し潰れることで誕生します。その大きさは太陽の質量の数十倍であると言われています。
しかし、天の川銀河の中心にはそれよりも遥かに大きい370万倍もの質量を持つブラックホールがいることが提唱されました。どのようにして、これほど大きなブラックホールが誕生したのか。
この謎は近年の技術の進化によって少しずつ解明されてきています。謎を解明するキーとなったのはアインシュタインの予言でした。アインシュタインは100年も昔に重い物体が高速で動き回ることで、周囲の空間が歪み、その歪みが真空中を伝わるという重力波の存在を予言しました。
その空間の歪みはあまりにも小さく、アインシュタイン自身も観測は不可能だと考えていたと伝えられています。しかし、技術が進歩し、2015年にアメリカのレーザー干渉計型重力波検出器LIGO (ライゴ)が世界で初めて重力波の直接観測に成功しました。
その時に観測された重力波を生んだのが、ブラックホール同士の合体です。ブラックホールがお互いに干渉し、合体するという現象が重力波により観測できたため、銀河系の中心にある超巨大ブラックホールもそのようにして誕生したと言われています。
銀河系の中心には恒星が集まっており、超新星爆発によるブラックホールの誕生が起きやすい環境が整っているため、多くのブラックホールが合体することで超巨大ブラックホールになったのでしょう。
しかし、銀河の誕生と超巨大ブラックホールの誕生のどちらが先に起きたのかについては、まだ解明されていません。
前述したように「銀河があるから中心のブラックホールが大きくなれた」という説と、その真逆である「中心に巨大なブラックホールがあるから、星が集まり銀河が生まれた」という説があります。さらなる技術の進歩によって、この謎が解明される日も近いのかもしれません。
いかがでしたか?
最新技術によって解き明かされた天の川銀河の謎について、興味を持っていただけたでしょうか?今回のように技術の進歩によって謎が解明されることで、宇宙はますます私たちの身近な存在となってきます。皆さんもふと夜空を見上げたときに、最新技術によって知り得た世界を想像してみてはいかがでしょうか。

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