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コラ半島長深度掘削杭 ~世界一深い穴の地底解明~

コラ半島長深度掘削杭 ~世界一深い穴の地底解明~ 地球
コラ半島長深度掘削杭 ~世界一深い穴の地底解明~

 

皆さんは、人類は遥か200億キロメートル上空の宇宙に到達しているのに対し、上ではなく下向き、つまり地底には僅か12キロメートルしか到達できていないということをご存知ですか?宇宙と地底。地底の方が到達するのが簡単そうなのに、なぜ、199億キロ以上の差が開いてしまったのでしょうか? 

 人間が地底のことを調べるときは大抵、お金のためで。地底には、鉱物や石油、ガスなどたくさんの資源、お金の元が存在します。このことが、人類が知的に進歩するための純粋な研究の優先順位を下げ、結果として宇宙と地底の到達度にここまでの差を作ってしまったと考えられます

 今回は、地球で一番深い人工穴とされているコラ半島長深度掘削杭についてお話したいと思います。

 

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コラ半島長深度掘削杭とは 

まず、コラ半島とはどこにあるのでしょうか。地図で見たところ、ロシア北西部、フィンランドとの国境付近のムルマンクス州に位置しています。ロシアの地名なのですね。次に、なぜこのような穴が掘削されたのでしょうか?

1970年に、ソビエト連邦により地球の地殻深部を調べる科学プロジェクトが発足しました。そのプロジェクトこそが、この掘削施設の建設及び掘削調査でした。当時のソビエト連邦政府は、コラ半島一帯は地質が古い岩で構成されているため、掘削による地球の歴史解明に最も適した場所だと判断しました。歴史解明と同時に、地震波の変化の原因を解明することも大きな目的でした。

コラ半島長深度掘削杭が世界で一番深い人工の穴となったのは、1989年、掘削開始から約20年経った頃でした。1997年にはギネスにも認定され、その記録は未だ破られていません。この12キロメートルの穴は、世界で最も深い海溝であるマリアナ海溝の最深部より深く、かつて恐竜を滅ぼしたとされている隕石の直径を超えるそうです。

こうして開始から20年順調に進んでいた掘削ですが、1994年にプロジェクトは終わりを迎えます。なにが起きたのでしょうか? 

プロジェクトの頓挫 

当時ソ連は、家電などの軽工業では西欧諸国に遅れをとっていたものの、重工業やエンジニアリングにおいて世界屈指の技術力を持っていました。この高い技術力を根拠に、深度15キロメートルが目標とされ、プロジェクトはスタートしました。

実際、12キロメートルまでは順調に進み、1989年時点では4年後の1993年には深度15キロメートルに到達すると予測されていました。

では、なぜプロジェクトは15キロメートルに到達しないまま終わってしまったのでしょうか?実は、深くなればなるほど地熱で熱くなってしまうという問題がいつまで経っても解決されなかったのです。掘削開始時から、深部に迫るほど地熱で熱くなることは予測されており、対策も考えられてきました。

しかし、当初摂氏100度程度であると予測されていた深度12キロメートル地点の温度は180度を上回っており、掘削装置はその熱に耐えきれませんでした。目標の15キロメートル地点では300度に到達すると予測され、掘削の中断、プロジェクトの終了を余儀なくされました。ソ連の解体などの政治的要因もあったと考えられています。 

 

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新事実の発見 

24年間で終わりを迎えてしまったプロジェクトですが、歴史に残る重大な発見がいくつもありました。 

当時の地質学界では、花崗岩、玄武岩、堆積物の3つが全てマントルの上に位置していると考えられていました。これは、地震波の速度は地殻とマントルの境目で不連続に変化することを根拠にした、実証されていない仮説でした。コラ半島の掘削研究チームは、花崗岩から玄武岩に層が移行すると考えられていた深度にそのような移行はないことを発見しました。つまり、花崗岩と玄武岩はマントルの上に存在しているという、これまでの常識を覆したのです。 

また、地下深くに水で飽和した層を発見しました。これは、地表の水とは別の、地下由来の水であり、浸透性の低い岩の層が存在するため地表まで出ることがなかったと考えられます。

都市伝説「地獄の声」 

科学的・歴史的発見のみならず、コラ半島からは都市伝説も生まれました。その名も「地獄の声」です。コラ半島長深度掘削杭には高感度マイクが投下され、音声が録音されたことがありました。

その音声に、苦痛の叫びのように聞こえる音が混ざっていたのです。この、「耳をつんざくような叫び声」が録音された直後に、爆発が起きました。原因はいくら調べても解明されず、地底を悪い世界と考える宗教を信仰する国や文化圏で、地獄の扉が開いたと考えられています。

技術や政治的な問題でプロジェクトが終了したとされる裏では、「地獄の穴」を開いてしまった恐怖で従業員や作業員が逃げ出してしまったのだとまことしやかに語られています。

 

いかがでしたか?
多数の新事実が発見され、歴史学・地質学的に大きな進歩をもたらしたこのプロジェクト。とても意義のある研究投資だと思いませんか?これだけの成果を残しながら、プロジェクトメンバーの一人が細々と続けていた研究にも大きな資金提供はなされず、掘削研究は2008年にひっそりと幕を閉じました。地震や火山の予測など、地底に関する科学的解明は私たちの生活に安心と安全をもたらすでしょう。25年もの間停滞している地底の研究が今後進んでいくことを願うばかりです。
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