世界各地でたびたび目撃されている未確認飛行物体、UFO。
UFOにまつわる話はたくさんありますが、中でもメキシコシティーで起きたUFOに関する怪事件をご存じでしょうか?
はじめはだれもが信じなかった話でしたが、30年以上もの時を経て当時のパイロットが事件の真実を語りました。
今回のLALALAミステリーは、メキシコでのUFOに関する怪事件をご紹介します。
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操縦士カルロスの体験した恐怖の飛行
1975年5月3日のメキシコ、飛行機の操縦士であるカルロス・デ・ロス・サントスは、ラサロカルデナスの街へ客を送り届けました。
そして機体の点検を行ったのちにメキシコ空港へ向かいます。
この時点では特に問題は起こっておらず、操縦士のカルロスも「天候は良好で、機体も異変はなく完璧の状態でした」と語っています。
異変が発生したのは、全長370キロにも及ぶ 航程の65キロを過ぎた地点でした。
離陸から1時間、3000メートル上空の雲の上は視界良好でしたが、カルロスは驚きに襲われます。
「気配を感じて外を見たんです。
すると翼の当たりに何かがいることに気づいたんです。
その何かはこちらへ近づいてきました。
しかもその直後に、右側にも同じ気配を感じました。
なんと右側にはもう一機いたのです。
私はとてつもない不安に襲われました」
彼によると、謎の物体は灰色で直径約4メートルで 操縦席のような窓があったと言います。
やがて 3機目が前方に現れ、カルロスの機体に突進してきたそうです。
「怖かったです。
衝突すると思い、操縦桿を押して回避を試みました。
しかし、いきなり操縦不能に陥ってしまったのです。
さらに直進してきた3機目の物体はプロペラを避けました。
すると私の機体の下に潜り込んできたのです」とカルロスは語ります。
機体に衝突したようなのですが、被害状況が一切わからず、機体は制御不能に陥っていました。
それでも3機のUFOは機体から離れません。
カルロスは管制塔に救援を要請しました。
「メーデー!メーデー! こちらはAU、機体が操縦不能に陥った。3機のUFOに囲まれている。」
この救難要請を受信した管制塔の職員たちは、救難を要請するカルロスの声を聞き、とてつもない緊張に襲われたと語っています。
カルロスはこの周りに飛行している謎の物体の正体を考えながらも操縦を試みますが、突然機体は針路を変えました。
なんとカルロスの機体は、未知の力に操られるようにいきなり上昇を始めたのです。
上昇を続けた結果、気づけばその高度は4500メートルにまで到達しており、同時に機体が失速したとカルロスは語ります。
「最悪の状況を考えてしまい、家族の顔が浮かびました。 飛行機の操縦士には悪夢の時間でしょう」
カルロスが死を覚悟したとき、3機の飛行物体は突然消え去り、機体の制御は回復しました。
彼は高度を下げて、メキシコ空港に接近します。
しかし、着陸装置が作動しないことにカルロスは気づきました。
3機目のUFOが機体底部に衝突していたのが原因だと、カルロスは考察しています。
カルロスは危険を承知の上で強行着陸の実施を決意しました。
管制塔に強行着陸の実施を伝えると、管制塔は万が一の際に被害を食い止めるために空港を閉鎖しました。
そしてカルロスは滑走路脇の緑地帯に着地することにしました。
数回の試行を行った後に着陸態勢に入ります。
すると、着陸の瞬間に着陸装置が無事に作動し、着陸に成功しました。
カルロスも機体もなんとか無事に生還できたのです。
パイロットにとってのUFOの存在は一種のタブー
のちに空港閉鎖を聞きつけたマスコミにカルロスは囲まれ、UFO出現のニュースはメキシコ全土に広まりました。
この出来事が真実なのかを調べるために、カルロスは空港で事情聴取を受けました。
事情聴取後に空港当局は、カルロスが酒や薬物等を使用したことで情緒不安定となり、幻覚を見た可能性を疑い、健康診断を行いました。
幻覚を見る医学的な要因には、低血糖や酒、薬物の接種や酸欠などがあります。
本当にこれらが原因でUFOの幻覚を見たのでしょうか?
検査を担当したルイス・アメスクア医師は「さまざまな方法で健康状態を診断しましたが、彼の健康状態は正常でした」 と語っており、酒や薬物の可能性は払拭されました。
果たしてこの一連の騒動はカルロスの作り話なのでしょうか?
NASAの元研究員で、現異常現象米国航空報告センター所属のR・ヘインズ博士は、事件の真相を探るためにメキシコに訪れました。
博士はこれまで3000件以上の異常現象を調査していますが、中でも航空機のパイロットはこの手の調査を嫌うことで有名です。
1996年にはLAを離陸した民間機がUFOと遭遇しているのですが、この民間機のパイロットは、自身のパイロットとしての安全
航行の実績に傷がつくことを恐れて、近年まではUFOを目撃したことを隠していました。
また、彼によると多くの飛行機パイロットはUFOを目撃しているものの、実績への傷を考慮して真実を隠していると言います。
操縦士にとってのUFOの話題は、下手をすれば操縦士としての職を失う可能性や精神科の受診を強要される可能性があるほどのタブーなのです。
カルロスも「話す気になるまで相当な時間がかかりました。
仕事のこともあり、話題にしたくなかったのです」 と証言しており、R・ヘインズ博士も「作り話はありえない。
そんな話を作ったとしても彼に得なことが1つもないからです」と語っています。
カルロス以外のUFO目撃者
カルロス以外にもUFOの目撃者がいました。
それは管制塔の当日のレーダー画像です。
当時の航空管制官も「管制塔で26年勤務している中で あのような現象は初めてでした。
どうしても説明がつかない現象です」と言います。
「 メキシコ市の南 77キロ地点でUFOに囲まれたという無線が入りました。
そしてカルロスの機体が空港まで25キロの時に、レーダーにはたしかにカルロスの機体のすぐ横に別の物体が表示されていました。」
つまり、カルロスの話はうそではなかったのです。
カルロスが飛んでいた航路に他の機体が飛ぶ予定がなかったので、考えうる可能性はUFOであると管制官も認めざるをえなかったと証言しています。
R・ヘインズ博士はこの管制官の証言を「大きな意味を持つ証言です。
レーダーに映る物体を確認していますから、カルロスの証言を裏付けるのに十分です」と語っています。
また、管制官がUFOであると断定したのは UFOの挙動も関係しており、なんと半径5キロ程度で左に270度の急旋回を行ったのを管制官とその同僚も確認していたのです。
UFOの正体と渦巻く陰謀
当初この謎の飛行物体の存在は「無人機」 ドローンではないかと推測されていました。
1975年のスケッチを見てみると、飛行隊の形は長い楕円形です。
最初に疑われた説は「UFOを装った軍用試作機」でした。
UFO研究家のニック・レッドファーンは「こうした事例の多くは軍事機密の試作機です。
例えば米軍のb2スピリットのようなステルス爆撃機は黒い三角形の形をしているので、知らない人が見ればUFOに間違われるでしょう」と言います。
しかし、カルロスや管制官の証言などを考えると、違う結論を導かざるを得ません。
博士は飛行隊がそもそも人工物ではないと考えています。
「管制官の証言などから考えても、ここまで高性能なドローンはこの時代には考えられません。
また飛行中の他機と至近距離を保つ場合、航法管制に高度な演算能力が必要なはずなのです」と博士は語ります。
操縦士によるUFOの目撃例は多く、特に南米では突出しています。
カルロスもメキシコのポポカテペトル山にUFOが飛来すると信じています。
未確認情報ではありますが、山がちな南米の国の多くはUFOの情報を精力的に収集していますが、なぜか情報の大半は未公開だとされています。
実はカルロスもUFOを目撃してから2週間後に黒ずくめの服装の男2人に「決してだれにも言うな」 と脅されたと証言しています。
この経験からカルロスは30年以上もこの怪事件について沈黙を守り続けました。
では1975年の出来事は何だったのでしょうか?
カルロス以外にも当時の管制官もUFOの存在を信じており、R・ヘインズ博士も「作り話は絶対にありえない」としています。
間違いなくカルロスは3機のUFOと遭遇していたはずなのです。
しかし、それを実証できるものはやはりなく、今も事件の真相は謎のままです。
メキシコ市上空で発生したこの怪事件カルロスや当時の管制官たちのような目撃者がいるにも関わらず、現在もその真相はわかっていません。そして、カルロスを口封じした謎の二人組の正体は何者なのでしょうか?事件の完全究明の鍵を握るのは R・ヘインズ博士や他のUFO研究家にかかっているのかもしれません。いつか この事件の真実が完全にわかる時が来る事を待ちましょう。
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